欄外自殺

NHKで自殺討論番組を延々とやっていた。
東尋坊が出てきて、なぜここが自殺の名所なのかしばし考える。ここで自殺しそうな人に声をかけているNPOの人は200人以上救ったそうだが、あそこはまさに日本の欄外ぽい。しかも風光明美だし。
番組で自殺者数と失業者数のグラフが示され、ほぼ同じ動きだとしていた。そうかなあ、と思う。
実は自殺者数は欄外者数と相関しているのだと思う。つまり、そのう、欄外とは社会的なネットワークからはみ出た人間で、失業はそのきっかけぽい。経済的にきついというのももちろんあるのだけれど、失業したりリストラ、あるいは左遷という社内失業したりすると、破たん企業の株価が一気に1円に向かうように一気に社会的関係性を失ってしまう。その社会的地位の暴落は経済的困窮よりも早くやってくる。もう秒殺の世界だろう。
親しかった人からもあっという間に忘れ去られる。いや、忘れずとも関係がどんどん希薄化する。別に冷酷だからではない。忙しいし、忙しくても付き合っていたらその人まで変な眼で見られかねない。ある意味、欄外に出るということは、伝染病保菌者で、付き合うと感染してしまう、と思われる。
噂のネットワークというものがあるが、ここのネットワークの話題に載るということは感染者になったことになる。もう再チャレンジどころでなくなる。セーフティネットどころか、排除ネットであり、感染防止ネットなのだ。
伝染病は病院で手当てされれば治るかもしれないが、この感染病は噂という目に見えないネットワークなので完治しにくい。だから本人はそのつもりがなくても、いつの間にか欄外にいることに気づく。多分、その時だろう。人が東尋坊へと向かうのは。
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