中国国家副主席は中国の皇太子でござるの巻

渡辺副大臣が首相批判 天皇陛下と中国副主席会見「今からでもやめた方がいい」(産経)

鳩山由紀夫首相が、天皇陛下と中国の習近平国家副主席との特例的措置による会見を指示したことについて、民主党渡辺周総務副大臣は13日、テレビ朝日の番組で、「天皇陛下の政治利用と思われるようなことを要請したのは誠に遺憾だ」と述べ、批判した。副大臣が首相を批判するのは異例のことだが、天皇陛下にかかわることだけに、問題を深刻にとらえているとみられる。
 渡辺氏は「やめていいなら、今からでもやめた方がいい」とも指摘した。
 さらに、1カ月前までの申請ルールが守られずに会見が設定されたことに関して「国の大小、経済力、政治力の大きさで優劣をつけることは絶対あってはいけない。(会見設定は)大国、小国に差をつけず公平にやってきた。民主党内でもまずいと受けとめている人間は多い」と強調。中止できない場合でも「1回限りの特例にしないといけない。二度とこんなことはしてはいけません」と述べた。
 同じ番組で、社民党阿部知子政審会長は「特例でも認めてはならない」との認識を表明。国民新党亀井亜紀子参院議員は「(政治利用への懸念を示した)羽毛田信吾宮内庁長官の話はもっともだ」と語った。

基本的にこれは繁文縟礼の問題で、別に問題ないだろうさ。そもそも「1カ月前までの申請ルール」なんてあるの知らなかった。多分、ここで批判している人たちだって知らなかったのだと思う。もしも、これが中国の習近平国家副主席ではなく、アメリカの副大統領とか、ヨーロッパの王室のプリンスやプリンセスが何か特別な急用で来日されたら例外扱いされて問題視もされないんだろうなあ。
ところで、習近平国家副主席というのは太子党所属なのだそうな。党と言っても、中国には共産党しかないので勘違いしてしまいそうだけれど、

中国共産党の高級幹部の子弟等で特権的地位にいる者たちのこと。太子は日本語の「皇太子」、英語の「Crown Prince」の意。

なのだそうだ。言わば共産党内の党ということになる。分かりやすく言えば、日本の世襲政治家、というか貴族院議員に相当しそうだ。
ましてや、太子党の国家副主席となると、二重の意味で「皇太子」ということになってしまう。
現在の胡錦濤国家主席=“皇帝”も副主席時代の1998年に“皇太子”として天皇陛下に謁見(笑)していることから、これは長い歴史的見地から見れば、皇帝=国家主席、皇太子=副主席と日本の天皇家との関係の儀礼的慣例化作り、“典範化”の一環とも取れる。
あっちの皇太子に対して「1カ月前までの申請ルール」適用なんて不敬(笑)だぞなもし。
それにしても中華人民共和国も国力が遣唐使時代の往事にまで復活するになった今日、だんだんと中華帝国化が形式的にも進んでいるなあ、という感じだ。
追記:週刊朝日の山口一臣さんが、

たとえば、「1カ月ルール」ができたのは、陛下が前立腺がんの手術を受けた2004年からだというが、ではそれ以前はどんなルールがあったのか、まったく触れていない。

と書かれているが、この「1カ月ルール」、歴史は1995年まで遡るらしい。(日刊スポーツ)
ということは、2004年まではゆるい原則だったんだろう。2004年から“厳密化”されたことになるが、こういうこときちんと中国側に知らせていたのかどうか。恐らく、外務省と宮内庁だけで内々にやっていて内外に公示していなかっただけなんじゃないか。また、それでよし、程度の“内規”で、外務省側にしても、積極的に公示しようという意識がなかったとしか思えない。
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