日本的同調圧力がプラスに働いた新型インフルエンザ

死者 季節性の数十分の1以下(NHK)

新型インフルエンザがアメリカやメキシコで確認されて24日で1年になります。国立感染症研究所新型インフルエンザによる国内の死者の数を推計したところ、およそ200人となり、多い年には1万人以上が死亡する季節性インフルエンザの数十分の1以下だったことが初めてわかりました。

インフルエンザの流行では、患者が検査を受けないまま死亡したり、感染と死亡との因果関係が明らかでなかったりして、正確に死者の数を把握することが難しいため、国立感染症研究所が毎年、人口動態統計を基に死者の数を推計しています。この方法で推計すると、季節性インフルエンザの死者の数は、多い年には1万人を超えますが、ことし2月までの新型インフルエンザでは、死者はおよそ200人となり、季節性インフルエンザの数十分の1以下だったことが初めてわかりました。専門家は、医療機関タミフルなどの治療が迅速に行われたことや学級閉鎖などで重症化のリスクの高い中高年に感染が広がるのを防いだことが、死者の数を減らすことにつながったとみています。国立感染症研究所の安井良則主任研究官は「日本の死者数は欧米に比べ非常に少ない。医療機関で対策を取り、迅速な治療をできたことが死亡者を少なくできた大きな要因だろう。患者の多くが、重症化のリスクの高い高齢者でなく比較的体力のある若い世代だったことも影響していると考えられる」と話しています。

人口10万人当たりの死者数はアメリカが3人台だったのに対し、日本の死者数は圧倒的に少なく、0.2人程度だと言う。他の国に比べてもダントツで少ない数字だったらしい。これは単にタミフルだけでは説明できない少なさだと思える。
発生当初は「日本人だけがマスクをしていてみっともない」とか、当時の桝添要一厚生労働相のパフォーマンスだなどとどと揶揄する向きもあったが、結果的に良い結果につながったと素直に見るべきだろう。
熱しやすく冷めやすいのだけれど、目の前に危機が具体的な形で現れると、やはり日本人は豹変する。この民族性は恐らく政治問題や経済問題、環境問題でも発揮されると思われる。こうしたことでも本当に目の前に具体的な形として危機が現前すれば、凄まじい同調性を発揮して危機を乗り越えられるポテンシャルを持っていると思う。問題はどういう形で危機が表面化するかだろう。
それが日本の強さであり弱さでもあり、今はまだ具体的切迫感のある危機感がないのでぐうたらぐうたらしている状態なのだけれど。
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