4月の世界の平均気温、観測史上最高記録更新

今年四月の地球全体の平均気温は月別で観測史上最高を記録した。
参照:GISS Surface Temperature Analysis
(元データ)
しかも、そのアノマリーは0.73度でこれまでの記録2007年の0.66度を大幅に上回っている。今年の3月アノマリーは0.84度で、2002年3月の0.85度に比べてわずかに低かったので正確には観測史上最高ではないが、解析の誤差の範囲なので事実上観測史上タイ。1月、2月も観測史上2位なので、今年はずっと観測史上最高レベルを記録し続けている。これほど記録レベルのアノマリーが続いたのは1998年以来だ。
所詮月別だという向きもあるかもしれないが、地球は太陽を公転する際、地球の運動は、

太陽に最も接近したとき(近日点通過)と太陽から最も遠ざかったとき(遠日点通過)で、太陽約3個分距離が違うことを意味している(0.01天文単位が太陽直径程度である)。光量に直すと約7%の変動ということになるが、これよりも自転軸の傾斜を原因とする太陽高度の変化(光が差し込む角度)と日照時間が効くのである。太陽に最も接近するのは1月2日前後、最も離れるのは7月2日前後である。

ことから月ごとに光量が違うので温暖化条件が違ってくる。
今年の場合、“出遅れ”気味だった南半球の平均気温が徐々に北半球に追いつきつつあり、その差が縮まっているのが主因のようだ。(参照)
言い換えれば、温暖化も地球全体に均されているプロセスが進んでいるのかもしれない。
北半球では、それほどでないから主要国に住む人間は実感しにくい状況なので、例のクライメートゲート事件で、ついつい温暖化にブレーキがかかっていると早合点しがちだが、事実は着実に地球温暖化が進んでいるということだろう。
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