北極海の海氷面積が5月に記録的急低下

北極海の海氷面積が5月31日現在で、五月末として観測史上最低を記録したようだ。(参照)また五月末と前月末の低下率は16.11%にもなり、近年でも異常に大きい低下率を示している。
月 日 西暦 海氷面積(km2)
4 30 2003 12874063
5 31 2003 11653906(低下率9.09%)
4 30 2004 12494063
5 31 2004 11352813((9.13%)
4 30 2005 12755000
5 31 2005 11366875(10.88%)
4 30 2006 12448750
5 31 2006 11102344(10.82%)
4 30 2007 12633750
5 31 2007 11332031(10.30%)
4 30 2008 12877969
5 31 2008 11477656(10.87%)
4 30 2009 13162031
5 31 2009 11489531(12.71%)
4 30 2010 13183750
5 31 2010 11059688(16.11%)
実は今年の4月30日時点では、この8年間では最大面積を記録していた。わずか1カ月で最大から最小へ一気に急落するという異常ぶりだ。株価でよく使われるボリンジャーバンドで言えば、ボリンジャーバンドの上から下へ一気に突き抜けた格好だ。
(参照)
その理由の一つには、「北極の海氷、春が来ても増加」したことによる海氷の“買い溜め”が例年以上に多い上に、「4月の世界の平均気温、観測史上最高記録更新」という高温状態が今なお続いているからと思われる。
また、アイスランド大噴火も微妙に影響しているのかもしれない。実際、噴煙が降下したと思われるバレンツ海が、NSIEDCのイメージ図を見ると、メディアンラインから異常に乖離して大きくえぐられるように溶けている。降り積もった火山灰でアルベド効果が弱まったのかもしれない。当分、北極海の気温も高そうなので、このまま本格的な溶解期に入ると底割れして2007年の記録を破る恐れもありそうだ。
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