円安は米追加緩和までお預けらしい

米株が追加緩和期待で大幅反発、S&Pは5月半ば以来の高値(ロイター)

5日の米株式市場は大幅高。S&P総合指数は終値としては5月半ば以来の高値をつけた。世界の中央銀行が景気支援に向けて追加的な緩和措置を講じるとの見方が強まっている。
 日銀は5日、金融政策決定会合で、政策金利を0─0.1%前後に引き下げるとともに、国債やCPなどの資産買い入れのための基金創設を検討するなど、新たな緩和措置を決定した。米国では米連邦準備理事会(FRB)が米経済支援のため、同様の措置を取るとの見方が強まっている。

ドルが一時83円割り込む、米追加量的緩和めぐる観測で(同)

5日午前のニューヨーク為替市場で、ドルが対円で下げ幅を拡大。EBSによると、ドルは一時83円を割り込んだ。
 日銀はこの日、追加金融緩和策を決定したものの、米追加量的緩和をめぐる観測がドルを圧迫している。
 EBSによると、ドルは一時82.96円に下落。その後は0.4%安の83.05円で推移している。

結局、日銀の実質ゼロ金利政策回帰などの追加金融緩和も、円ドルにはほとんど影響しなかった。まあ、「0.1%前後」から「0〜0.1%」なんて冷静に考えれば誤差の範囲だし、日銀法第43条の行使とかの包括緩和も却って「じゃあアメリカも」となって、むしろアメリカの追加緩和期待を刺激した。吉野家が値下げしたらすき家だって黙っていないという話。どっちが値下げが凄そうかと言えば、やっぱりアメリカだろう。
じゃあ、このまんま何をしても円高は変わらないのかと言えばそうも思えない。来月初旬のFOMCまで円高基調は続くだろうが、実際にFOMCが追加緩和を実施すれば、取り合えず材料出尽くし円安の揺り戻しが出るだろう。期待で買って事実で売る、というアレだろう。今がドル・キャリートレード真っ盛りらしいから必ず巻き戻しが来る。何のかんのと言っても短期的には投機筋が大活躍なのだから、ドッタンバッタンするだろな。
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