完全スルーされたもう一人のノーベル化学賞受賞者と日本人

根岸、鈴木両氏が文科相と懇談 地元紙は写真を1面で

ストックホルム共同】ノーベル化学賞の授賞式から一夜明けた11日、根岸英一・米パデュー大特別教授(75)と鈴木章・北海道大名誉教授(80)は、ストックホルム市内のレストランで、授賞式、晩さん会にも出席した高木義明文部科学相と、昼食をともにしながら懇談した。
高木氏は「世界の中に日本あり、と感じた」と祝福。
鈴木さんは晩さん会を「あんなに大きな(規模の)会は日本ではなかなか経験できない。料理もおいしかった」。根岸さんは、国王の長女で6月に結婚したばかりのビクトリア王女をエスコートしたことに触れ「びっくりした」と話した。11日のスウェーデン地元紙は1面トップで根岸さんと王女が笑顔で食事する場面を大きく掲載した。
鈴木さんは12日、根岸さんは14日に帰国の途に就く予定。

というわけで、今年のノーベル賞祭りはおしまい、後は凱旋帰国会見ぐらいなんだろうけれど、化学賞受賞者って本当は今年は3人なのだけれど、いつの間にか日本では2人しか存在しないと錯覚させられてしまって終わりそうだ。
もう一人の受賞者はリチャード・フレッド・ヘック氏である。ヘック反応

あるいは溝呂木・ヘック反応(みぞろきヘックはんのう、Mizoroki-Heck reaction)は、パラジウム錯体を触媒として塩基存在下、ハロゲン化アリールまたはハロゲン化アルケニルでアルケンの水素を置換する反応である[1][2]。反応名は、本反応の発見者である溝呂木勉およびリチャード・ヘックに因む。

という。溝呂木勉氏なんて今回のノーベル化学賞受賞で、一度も紹介されていないようでグーグルのニュースサイトでも一つもヒットしない。つまりこのヘック氏絡みの研究は同じクロスカップリングの研究なのにヘック氏も溝呂木勉氏も全く無視されたと言っても過言じゃない。この人1980年に47歳で他界されているのだ。生きておられたら、77歳で年齢的にも鈴木、根岸氏と近い。
なのに、溝呂木氏も含めた4人の関係は当然日本のメディアで詳しく紹介されてもいいはずなのだけれど、物の見事にない。ウェブ全体で検索すればかろうじて出て来るのだけれど、同じように研究成果を挙げてなぜこうも変わってしまうのか。
Clickで救えるblogがある⇒にほんブログ村 ニュースブログへ