時価総額で昨年末上回りドル換算最高水準で終えた日本株

日経平均反落、終値では前年最終日を下回る(ロイター)

午前の外為市場でドル/円が81円前半へと円高が進んだことで、ディーラー筋による売り仕掛けがみられた。また、これまで買われてきた金融株の利益確定売りも観測され、指数を押し下げた。市場では需給が好転しているので下値は堅いとみられていたが、為替にらみの取引となった。2009年最終日の終値1万0546円44銭には及ばなかった。

日経平均というのはそれ自体が仕掛けの対象なので、その時々の思惑でバイアスが出る。やはり一番の指標は時価総額だろう。
東証一部の昨年末の時価総額は302兆7121億円。今年末は305兆6930億円だったので、約3兆円のプラスだ。ただ、時価総額が最高水準だった4月末は332兆4817億円だったので、まだまだ低い水準。
しかし、ドル換算すると12月30日の1ドル=81円56銭換算で3兆7481億ドルだ。一方、4月末は1ドル=94ドル11銭換算で3兆5329億ドルなので、約2000億ドル上回って今年最高水準で終えたことになる。ドル換算日経平均でも今年の最高水準で終わっている。(参照)2008年9月のリーマンショック前の水準より既に10%ほど上回っている。
結局、巷間言われている「日本経済の一人負け」というのは、円高さえも本当は一人勝ちなのに日本の勝ちを認めたくないので一人負けと言いくるめてしまう自虐的経済観を食い扶持にしている一部エコノミストの流言飛語なのだ。
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