小泉元首相が感動した無気力相撲


最近で一番記憶に残る“無気力相撲”があるとしたら、かの小泉純一郎首相が「感動した!!」と言った横綱貴乃花最後の優勝だろうか。14日目に右膝半月板を痛め、歩くのも痛々しいほどだったのに優勝決定戦であの巨体の横綱武蔵丸を投げ飛ばした一戦だ。手負いの貴乃花武蔵丸はどうしていいか分からないままにあっさり投げ飛ばされている。
これは所謂片八百長の可能性が高いと思っている。普通の人情相撲でもなさそうなのだ。
この日は就任早々の小泉首相が直々に総理大臣杯を授与することになっていた。それまでは総理大臣代理が授与するのが慣例だったの異例の首相本人による授与なのだ。こうなると、「劇的な優勝を用意しなければならない」「外国人力士が手負いの貴乃花を本割も決定戦も破って優勝したのでは小泉首相に申し訳ない」という阿吽の呼吸が日本相撲協会の中で働いた可能性大だと思っている。つまり、直々に土俵で杯を渡す小泉首相に対する“人情相撲”なのだ。
この名台詞「感動した!!」はこれまでになかった首相の新鮮なイメージを与え、小泉人気に火を付けたことは言うまでもない。無気力相撲がその後の政治を後押ししてしまったことになる。劇場型政治と劇場型人情相撲は相性が良いのだ。
ひょっとしたら、貴乃花は休場したくても休場できないことを阿吽の呼吸で諭されていたのかもしれない。
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