三陸海岸を船隊都市に

民宿屋上に乗り上げた観光船撤去 岩手・大槌(河北新報)

東日本大震災による津波で、岩手県大槌町の造船所から町内の2階建て民宿の屋上に乗り上げた釜石市の高速観光船「はまゆり」を地面に下ろす作業が10日、行われた。
全長約28メートル、重量110トンの船体は2台の大型クレーンを使いって慎重に撤去された。今後は約5000リットルの重油を抜き出し解体作業に入る。6月中旬までには作業を終える。
1997年の就航時から、はまゆりでガイドを務めている千葉まき子さん=釜石市=は「地元の人の気持ちを考えると撤去はやむを得ないが、解体されるのは本当に残念。寂しさでいっぱいです」と涙を浮かべた。
はまゆりは震災があった3月11日、同町赤浜の造船所で年1回の定期点検中だった。船体は津波で約150メートル北に流され、高さ約10メートルの民宿の屋上に乗り上げた。一時は津波の恐ろしさを伝えるモニュメントとして保存を求める声も上がった。

そうだ。いっそのこと、これから被災した三陸海岸の都市の建物を水を切る形の船型にすればいい。従来の建物は「ハコモノ」という名前が示すようにほとんどは箱型だった。被災地に建てられていた漁港の保冷庫や倉庫なども全て箱型だった筈だ。
漁業を復活するには、住居はともかく、漁業関係施設の建物はどうしても漁港近くの海岸線付近に建てざるを得ない。復興事業でまた箱型の建物を再建すれば、下手すればまた津波にぶっ壊されて二の舞になってしまう。漁業関係者だって不安だろう。
それなら、倉庫も保冷庫も市場も全部船型建物にすればいい。多分、船を上下ひっくり返したような形の建物にすれば理想的かもしれない。船型の先頭部分を海岸線とちょうど垂直に向き合うように建てれば津波が再来しても波切りのように津波の力をかわせる。漁業施設に限らず、他の建物も以下同様に建てられるように都市計画を設計すればよい。街全体をまるで陸上の船隊のようにするのだ。船の先頭部分はトイレなどを配置すれば建物の効率利用に支障はないだろう。
こういう街造りをすれば、街自体が物珍しさから世界的な観光名所になる。将来的には世界文化遺産にも登録できるだろう。「はまゆり」はモニュメントになり損ねたが、街全体をモニュメントにすれば、観光にもなり、市民の安全にもなる。一石二鳥だ。
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