テラソーラー・シルクロード

中国・北京近くまで広がるゴビ砂漠からアフリカ西端部のセネガルあたりまで延々と続くテラソーラー発電所の道――。今世紀中にはシルクロードのように東西を結ぶ太陽光パネルのベルトができるかもしれない。「テラ」というのは「メガ」より「ギガ」より上という意味だが、同時に大地の「テラ」もかける。
中国やモンゴルのゴビ砂漠から、タクラマカン砂漠中央アジアの北方ルート、チベット高原アフガニスタン、イランを経由する南方ルート、アラブ諸国で合流し、スエズ運河を渡って、エジプト、リビアチュニジアアルジェリア、モロッコなどを経由してセネガルまで届く。総延長は2万キロ以上になるだろう。幅は1キロでも数キロでも数10キロでもかまわない。
西経17度のセネガルダカールから東経115度くらいのゴビ砂漠まで時差はほぼ10時間だ。ゴビ砂漠東端が午前6時に朝日が照る頃、ダカールは夜中の午後8時。ダカールが午後6時に夕陽が沈む時、ゴビ砂漠東端は夜明け前の午前4時。つまり、2時間の空白時間を除いてこのテラソーラー発電は1日22時間稼働し続ける。カバーしているのは地球一周360度のうち約130度とほぼ3分の1に過ぎないが、発電時間は一日の約9割。しかも、色々な天候が平均化されるので昼間はかなりの安定電力になる。
主な需要者は実際にテラソーラー・シルクロードが通る中国などを除けば、ヨーロッパ、インド。
多分、このようなユーラシア・アフリカをまたぐ長大な太陽電池パネルベルトが今世紀中にはできるだろう。どうせメガソーラーを構想するならこれぐらいでないと。
にほんブログ村 経済ブログへにほんブログ村 環境ブログへ