孫氏のアジアスーパーグリッドを嗤う元NHK官僚の貧困

アジア全体の電力をつなぐ「スーパーグリッド構想」--孫正義氏が語る(CNET)

将来的にはアジア全体を送電線でつなぐ「アジアスーパーグリッド構想」も考えているという。アジア諸国をつなぐことで、時差や気候によるピークシフトが可能になるほか、国ごとに異なる電気料金を適正な価格にできると説明。そのためにも、既存電力会社を1本化した中立的な運用体制の会社を国が中心になって作っていくべきだとした。

何かこの部分、「テラソーラー・シルクロード

2時間の空白時間を除いてこのテラソーラー発電は1日22時間稼働し続ける。カバーしているのは地球一周360度のうち約130度とほぼ3分の1に過ぎないが、発電時間は一日の約9割。しかも、色々な天候が平均化されるので昼間はかなりの安定電力になる。

に発想が同じというか、似ているというか、パクリという気がしないでもない。まあ、そのことは別にいいんだけど。
ちなみに例によって、
エネルギーは安全保障の根幹だ(池田信夫)

太平洋戦争にせよ湾岸戦争にせよ、歴史上の戦争の多くはエネルギー資源の争奪をめぐって起こった。自国で完結している電力をわざわざ韓国や中国やロシアやインドなどに依存させようという孫氏の構想は、平和ボケでなければ、日本の国家主権を他国に譲り渡そうというねらいとしか考えられない。

孫正義氏にケチつけているのだけれど、エネルギーの安全保障なんてこの人の口から出てくるとは思わなかった。
脱原発派のよくある錯覚(池田信夫)

農産物と同じく、エネルギーを「自給」することには何の意味もない。

一応、「もともと供給の不安定な太陽光や風力は問題にならない。価格が安定していて備蓄も多いウランは、安全保障には有利である」と断っているが、自然エネルギーに比べればウランの方が安全保障にはいいという、あくまで反自然エネルギーという戦術的ベースのものだ。この論理でいけば食料自給率もエネルギー自給率も可能な限り外国に頼らないような政策を推し進めるべきだ、ということになるのだが、普段言っていることは真逆だ。
そもそも孫氏はエネルギー自給率のことなど言ってない。文章全体を読めば、不安定な自然エネルギーをいかに相互融通して相対的に安定化させるための方策を語っているに過ぎない。
また現時点で言えば、日本より、中国や韓国、ベトナム、タイの方が電力不足で悩んでいるのだ。実現する頃には日本は人口減少して電力需要が相対的に減っているだろうから逆に日本が電力の輸出超過になっているかもしれない。ツッコミ自体がナンセンスだ。
霞が関官僚も、元NHK官僚も、基本的にダメ人間ばかりなのがよく分かる。
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