中野剛志氏とは一昔前、酒場談義していた

ウィキペディアにも掲載されているが、TPPで話題の中野剛志氏は西部邁氏が主宰していた「発言者」に執筆していたらしいが、それ以前には発言者塾の塾生だった。1995年以降だったか、一時私もこの塾に通っていて、どんな話題でもなぜか結論がいつも同じの西部節を拝聴した後、近所の酒場で飲み会にあいなるというパターン。中野氏も現役若手官僚として塾生していたのだ。YouTubeで見て、見覚えのある顔だったので「お、あの人が今、こうしているのかあ」と感慨深い。
その後、イギリス留学して“経済ナショナリスト”になったらしい。そういや、その頃、西部塾長も「ネイションフッド」(nationhood)なるちょっと意味がよく分からない言葉を「国柄」として吹聴されていたから、この“経済ナショナリスト”もその頃からの西部氏直伝みたいだ。西部氏は国柄と言いながらやたら英語を使うのが癖だったが、中野氏もわざわざ外国行って“経済ナショナリスト”になったのも皮肉と言えば皮肉だ。
例のワイドショーでは「ブチ切れ発言」と批判されているらしいが、その頃の中野氏は絵に描いたような優等生官僚といった風情で、言葉遣いも丁寧でむしろ温厚な人だったと記憶する。ただその頃からマスコミ批判は塾ではデフォルトの前提だった。
今、思い出せる酒場談義のやり取りは、中野氏が「官僚は国民の意向を受けて仕事しているだけなんですよ」のようなことを言っていたぐらい。ちょうど厚生省事務次官が逮捕されて官僚バッシングが始まった頃だった。それに対して私はと言えば「でも、その国民の意向というのも実は官僚が作り上げてマスコミ経由で国民を誘導した結果じゃないの」というもの。それに対する中野氏の答えは「確かにそういう面もありますけど・・・」だった。その後は忘却の彼方だ。随分前の話なので、うろ覚えに過ぎないが、まあ大体こんな感じだった。正直な感想は純粋培養されたような歩く官僚主導か。
ちなみにこの塾には当時、宮崎哲弥氏もちょくちょく顔を出していて結構賑やかだった。
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