武田邦彦氏のトンデモが止まらない

泣き笑い日本社会001 寒暖計の場所(武田邦彦)

気象庁は「日本全国の平均の気温変化」というのを130年に渡って発表している。測定しているところは17の都市、田舎はまったく入っていない。都市はヒートアイランド現象で周辺部より気温が高いので、まさに「ガスコンロの上に寒暖計を置いている人」と同じである。
なぜ、「日本全国の平均」というのに「17都市だけ」で測定しているのかと来てみると、「それしか測定値がない」からだというとんでもない答えが返ってきた。それなら「全国の平均」と言わずに「17都市の平均」と言うのが正しい。都市の平均だから人口が増え、エアコンが増えれば気温が上がるのは当たり前である。

いったい何のことに噛みついておられるのかと思ったら、
2-3 日本における年平均気温の経年変化(1898〜2009年)

棒グラフは、国内17地点(網走、根室寿都、山形、石巻、伏木、長野、水戸、飯田、銚子、境、浜田、彦根多度津、宮崎、名瀬、石垣島)での年平均気温の平年差(平年値との差)を平均したものです。

のことらしい。
さてこれら17の地点でヒートアイランド現象が起きていると思われる場所ってあるのだろうか。まあ、せいぜい県庁所在地の山形、長野、水戸、宮崎くらいだろうか。それでも人口100万人以上の都市ではないので極端なヒートアイランドと呼べるほどのものではないだろう。県庁所在地と言っても測候所のロケーション次第で影響を受けるかどうか変わって来る。
その他はむしろ人口減少が目立つさびれつつある地方都市だ。ヒートアイランド現象が仮にあったとしても緩和しているんじゃないかと思われる。そもそも17都市を見て明らかのようにそういう都市は避けられている。武田氏は日本の田舎をご存じないらしいが、17都市全部田舎みたいなものだ。
ヒートアイランド現象は当然エアコンの普及率で決まる訳じゃない。トータルすれば、ヒートアイランド現象の減少で平均気温が下がっていても不思議じゃないくらいだ。
当然ながらガスコンロの上では全然ない。ここまでトンデモな人が今は原発問題の専門家として大活躍なのだから、むしろ心配すべきは過度な原発問題のヒートアップ現象なのじゃないかと。
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