民間事故調はマスメディアの茶番劇

東京を救ったのは菅首相の判断ではないか(2012年03月09日 竹内敬二)

菅首相が介入しすぎて原発事故対応が混乱した」。先日発表された民間事故調福島原発事故独立検証委員会)の報告書がメディアで紹介される中で、こんな話が広がっている。ちょっと待って欲しい。

さらにいえば、報道された内容は、少し間違ってもいる。元TBSキャスターで内閣審議官の下村健一氏が、「つまみ食いは各メディアの自由だけど」としながら、このイメージのゆがみをツイッターで発信している。下村氏は、当時、官邸にいてさまざまな場面に立ち会った。
以下は下村氏のつぶやき。「まず、大きく報道された、《電源喪失した原発にバッテリーを緊急搬送した際の総理の行動》の件。必要なバッテリーのサイズや重さまで一国の総理が自ら電話で問うている様子に、『国としてどうなのかとぞっとした』と証言した”同席者”とは私。ただし、意味が違って報じられている」
「これ、『どうなってるの』、と総理から何か質問されても、全く明確に答えられず目をそらす首脳陣。『分からないなら調べて』と指示されても、『はい』と返事するだけで部下に電話もせず、固まったまま、という光景を何度も見た。これが日本の原子力のトップたちの姿か、と戦慄した」
「私は、そんなことまで自分でする菅直人に対し『ぞっとした』のではない。そんなことまで一国の総理がやらざるを得ないほど、この事態下に地蔵のように動かない居合わせた技術系トップたちの有り様に、『国としてどうなのかぞっとした』のが真相」(以上、下村氏のツイッター

引用された下村氏のツイッターの日付は3月4日である。
下村健一のツイッター

民間事故調/2】まず、大きく報道された、《電源喪失した原発にバッテリーを緊急搬送した際の総理の行動》の件。必要なバッテリーのサイズや重さまで一国の総理が自ら電話で問うている様子に、「国としてどうなのかとぞっとした」と証言した“同席者”とは、私。但し、意味が違って報じられている。
民間事故調/3】私は、そんな事まで自分でする菅直人に対し「ぞっとした」のではない。そんな事まで一国の総理がやらざるを得ないほど、この事態下に地蔵のように動かない居合わせた技術系トップ達の有様に、「国としてどうなのかとぞっとした」のが真相。総理を取り替えれば済む話、では全く無い。

民間事故調福島原発事故独立検証委員会)が件の発表したのは2月28日。その後の下村氏のツィートで関連しているのは3月2日の、

民間事故調が一昨日公表した、原発事故の検証報告書を巡る報道…ツマミ喰いは各メディアの自由だけど、《正しく認識せねば、正しい再発防止策は導けない》という意味では、この全体イメージの歪み方は本当にマズい。同事故調に全面協力した者の1人として、明日以降、順次ここでコメントしたい。

だけだ。ネットを含めたメディアが(意図とは裏腹に?)菅擁護の流れに移ってきた空気読んだのか、押っ取り刀で弁明し始めたとしか思えない。下村氏は元TBSのスタージャーナリストである。こういう書き方をすれば、メディアがどう反応するか予測できないとしたら看板に偽りありだ。それをシレっと「ツマミ喰いは各メディアの自由だけど」とか「この全体イメージの歪み方は本当にマズい」とは、おいおいよく言ってくれるよ。お前が関わった報告書だろ。他人事のように言ってのける白々しさよ。理事長の船橋洋一に抗議の一つでもしたのか。
実は下村健一の言っていることなんて焼き直しに過ぎない。
原発視察で怒鳴りまくる菅氏 前副大臣の手記で浮き彫り(J-CASTニュース2011/12/19 18:51)

事故直後の福島第1原発の視察で、菅直人首相(当時)のあまりにきつい怒鳴り方に、政府の現地対策本部長は、首相周辺に「総理を落ち着かせてくれ」と頼んだ――そんな生々しい証言が出てきた。
当時の現地対策本部長だった池田元久前経済産業副大臣がまとめた手記に登場する内容だ。朝日新聞が2011年12月19日付朝刊で紹介している。
池田氏衆院6期目。2010年の菅内閣発足で財務副大臣となり、福島第1原発事故の発生時は経産副大臣だった。政府の現地対策本部長を務めたが、5月に病気で入院し、ほどなく交代した。11年8月の代表選を機に発足した鹿野道彦氏グループの設立に参加している。以前は菅グループで活動していた。ちなみに元NHK政治部記者でもある。
手記は事故発生の3月11日から5日間の出来事を当時の資料やメモをもとにまとめたものだ。池田氏の事務所に聞いてみると、雑誌や書籍で発表する予定は現時点ではなく、記録として残す目的で作成したという。
池田氏手記を引用する朝日記事によると、事故翌日の3月12日、菅氏が原発に到着し、待機用バスに乗り込むと、東京電力の武藤栄副社長(当時)相手に「ベント(排気)」をめぐり話し出したが、「怒鳴り声ばかり聞こえ、話の内容はそばにいてもよく分からなかった」という。
菅氏は、原発敷地内の建物の廊下でも、吉田昌郎所長(同)らの前で怒鳴った。池田氏は、菅氏の口調がきついため、同行していた寺田学首相補佐官(同)に「総理を落ち着かせてくれ」と頼んだそうだ。池田氏は「指導者の資質を考えざるを得なかった」と振り返っている。

池田氏は正直?に菅バッシングに加担したが、ほぼ同じ場所にいた下村氏は実は同じ穴の狢だったのだろう。彼はその時、池田氏を諌めたのか。
ところが、時間が経って空気変わり、実は菅首相が駄目なのではなく、緊急事態ではお地蔵様状態だった周りの人間が駄目だったことがバレ始めたから必死でアリバイ工作をツイッターで発言しているに過ぎないのだ。
よりによって、船橋洋一元朝日新聞社主筆池田元久は元NHK政治部記者、下村は元TBS記者。そろいもそろってマスメディア大手のマスコミ村住人がつるんで菅降ろしに加担したことを自白したようなものだろう。
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