36年任期満了なし記録更新中の衆院選挙

衆議院議員選挙の任期は4年だが、もう36年間も任期満了で選挙が行われていないことを確認して改めて愕然となる。
衆議院議員総選挙の一覧

第34回 1976年12月5日 任期満了/1976年12月9日
第35回 1979年10月7日 解散/1979年9月7日
第36回 1980年6月22日 解散/1980年5月19日
第37回 1983年12月18日 解散/1983年11月28日
第38回 1986年7月6日 解散/1986年6月2日
第39回 1990年2月18日 解散/1990年1月24日
第40回 1993年7月18日 解散/1993年6月18日
第41回 1996年10月20日 解散/1996年9月27日
第42回 2000年6月25日 解散/2000年6月2日
第43回 2003年11月9日 解散/2003年10月10日
第44回 2005年9月11日 解散/2005年8月8日
第45回 2009年8月30日 解散/2009年7月21日

実は衆議院の任期満了選挙が少ないことは今に始まったことではなく、1976年以前では、1942年までに遡らなければならない。34年間だ。さらにそれ以前は1912年だからその間30年あった。さらにそれ以前は1908年、1902年。1890年の初の衆議院議員総選挙以来、任期満了選挙行われたのはこれら5回だけで、しかもそのうち3回明治と大正初期時代であり、それ以降は任期満了は例外だと言うことになる。それにしても今現在既に36年間任期満了なしで、国会史上最長記録を更新していることになる。
その結果、1890年以来、最初の選挙を除くと2009年まで119年間で44回総選挙が行われているので2.7年に一度総選挙が行われてきたことになる。
実はこんなに頻繁に選挙している国は日本だけのようだ。英国の庶民院総選挙はほとんど任期満了、「解散」と言う言葉が使われていても任期満了に伴う解散総選挙がずっと続いている。しかも任期は5年でただでさえ日本より長く、実質的には日本の2倍近いことになる。また2011年には政権不信任案可決以外の首相による解散権行使という制度そのものが廃止され、そもそも日本のような「近いうち解散」なんてこと有り得ない。
ドイツでも、首相の信任投票が否決された場合のみに下院が解散され、首相に解散権はない。
日本の首相の解散権は与党側の「好きな時に解散」権だから現政権にアドバンテージを与えている“ホームタウン・ディシジョン”に等しい。選挙が多いのは民意を頻繁に問う民主主義というよりも与党の延命策だったのだ。
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