気がつけば補助金という“地域点滴”だらけ

大学設置問題 拙速避け本気で議論を(東京新聞)

大学が増えた背景には一九九〇年代からの規制緩和がある。国からの私学助成金を当て込み、専門学校が大学にくら替えしたり、就職実績が芳しくない短大が四年制大学に衣替えしたりしてきた。地方では若者の流出を防ぐため、開学を後押しする自治体も多い。

別に大学ばかりでなく、地方で話題になるものはほとんど補助金助成金絡みだ。
文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業(文化庁)

補助対象事業
(1)地域の文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業
地域の文化遺産に関する情報発信,人材育成,普及啓発,継承,記録作成,調査研究等について補助金を交付します。
(2)ミュージアム活性化支援事業
美術館・歴史博物館が中心となった地域文化資源活用,地域連携強化,新規利用者層創出,国際交流拠点形成,国際発信拠点形成について補助金を交付します。
(3)重要文化財建造物等公開活用事業
重要文化財建造物,登録有形文化財建造物又は重要伝統的建造物群保存地区の公開活用のための保存活用計画の策定,設備等整備などについて補助金を交付します。
(4)史跡等及び埋蔵文化財公開活用事業
史跡,名勝,天然記念物及び埋蔵文化財に関する公開活用のための復元,設備等整備などについて補助金を交付します。

地方に行けばミュージアムに当たるくらい、あちこちにできていて大学に負けていない。さらに、
「新・ご当地グルメ」開発プロジェクト支援事業費補助金(鳥取県総務部財政課)のようにB級ご当地グルメ補助金があるからこそマスコミに取り上げられもしている。
ゆるキャラを活用した環境配慮活動に係る情報発信(総務省)

地球温暖化は、温室効果ガスの増加によってもたらされた可能性が高いとされ、とりわけ、家庭部門での増加が顕著。低炭素社会の構築に向けて、多くの方にライフスタイルを見直していただき、環境に優しい活動への取り組みを促すことが狙い。
提供・開発の背景・きっかけ
「環境先進県に向けた次世代プログラム」の策定(平成20年5月)と地球温暖化をめぐるさまざまな報道を契機として。
■導入効果について
定量的導入効果
(利用者側・導入者側・その他)
(1)現在の1日平均のアクセス数は、100件。平成20年5月30日の開設以来9万件を超えるアクセスがあった。
(2)SEO対策の効果により、Google、Yahooの検索サイトで「エコトリピー」で検索すると、共にトップに表示。
(3)ネットで情報提供することで紙の使用量を160kg削減、CO2排出量にすると268kg削減(紙のCO2原単位1.68kg、アクセス件数×4g/枚)
定性的導入効果
(利用者側・導入者側・その他)
・ほぼ毎日、環境に優しい活動の様子、環境に係る情報を発信し、多くの読者に見ていただくことで、ライフスタイルを見直す契機となった。
・ブログ等無料のWeb2.0のサービスを活用しているので、同様の取り組みを行いたい団体等があれば、簡単に横展開できる。

1日平均100アクセスで、「ネットで情報提供することで紙の使用量を160kg削減、CO2排出量にすると268kg削減(紙のCO2原単位1.68kg、アクセス件数×4g/枚)」って、ちょっと冗談が過ぎるのだけれど、これは復興予算の流用に通じるゆるキャラ地球温暖化抑止効果の流用だろう。御膝元の石破茂自民党幹事長はどう考えているのやら。
他にも地域活性化の一環としか思えない映画もたくさん量産されている。
こうして見ると、「コンクリートから人へ」じゃないが、ハコモノの「コンクリート」からB級ご当地グルメゆるキャラ、各地で雨後の筍のように増えている地域活性化のためのマラソン大会のような「人」まで、時代の変遷でアイテムは変わっても地方は屁理屈の上塗りの上塗りで補助金助成金という点滴を受け続けないと生きていけないのだろうか。大学の新設の問題も、教育の問題というより地域活性化の問題。「地域活性化」を“地域点滴”と言い換えた方がより分かり易いのかもしれない。
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