アベノミクスと真珠湾奇襲の類似性

新年から円安・株高が加速、日経平均は一時300円超高

[東京4日 ロイター]新年初めの東京市場は円安と株高が加速している。ドル/円は87円後半まで上昇し、約2年5か月ぶりの高値を付けた。日経平均.N225は一時、前営業日比300円を超える大幅続伸となり、連日の昨年来高値更新となっている。
安倍政権への期待が継続しているほか、米国で「財政の崖」がひとまず回避されたことも好感された。強い米ADP米雇用報告などを受け、きょう発表の12月米雇用統計への期待も高まっている。
ドル/円は一時87.78円まで上昇した。「実需筋が本格的に戻ってくるのは来週月曜日」(国内証券)という状況の中で、短期筋が相場を押し上げたという。

一方、国債先物は大幅反落でスタート。「外為市場での円安基調に加え、アベノミクスに対する期待に基づくリスクオンの流れを想定した短期筋からの売りが見られる」(国内証券)という。10年最長期国債利回り長期金利)は前営業日比3.5bp高い0.830%と、9月13日以来の高水準で推移している。

12月16日の自民党大勝利、年明けの「期待」感は何気にか1941年末の躁状態に似ている気がする。
特集 真珠湾攻撃「大戦果」に沸き上がる国民(時事)

嶋田繁太郎海軍大臣は12月17日、議会で「米国太平洋艦隊主力の大部はその戦闘力を喪失した」と報告。新聞も「太平洋での米国の攻撃作戦能力は完全に喪失した」と書き 立て、国民は戦勝気分に沸き立った。

張本人の安倍晋三氏自身は既に11月23日の時点で、
経済論争、「勝負あった」=日銀は緩和競争に敗北−安倍自民総裁【12衆院選】(時事)

「この論争はもう終わった。勝負あったと思っている」−。自民党安倍晋三総裁は23日、岐阜市内で講演し、持論の「大胆な金融緩和」を唱えることで円安・株高を演出したことに強い自信を示した。
安倍氏は「私たちの政策は正しい。政策を発表した段階で円高は是正され株価が上がっている」と強調。自らの発言だけで「(民主党政権の)彼らが3年かかってできなかった」市場の反応を引き出したことを自賛した。
さらに世界的な金融緩和・通貨安競争に言及し、「戦いの中で日本は負けている。テールエンド(最下位)だ」と、この日も日銀批判を展開。デフレ脱却に向け、公共投資の積極活用も訴えた。

と雄叫びをあげていた。
そうなのだ。軍事と金融との違いはあれど通貨安競争という戦争に突入したのだ。問題は継戦能力があるかどうか。ないだろう。個人金融資産は、株式は上がっても、国債を買い支える預貯金は今後加速して目減りするだろう。一方、バラマキ投資で国債残高はさらに天井知らずに上がる。むしろ破綻が前倒しでやって来る確率が高いと思う。この20年、景気が回復すれば税収は上がるという決まり文句は多過ぎる選挙のためにバラマキされたが、戦後最長の景気拡大期(ほんの5年前まで)でも国債残高は減らなかった。
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