経産省30年非化石燃料電源案、現時点で失望的

再エネ電力比率、日本は主要国で16位(2012)とNuclear power by country(2013)を足してみると、どうなったか。

1. スウェーデン102.9%
2.ノルウェー98.5%
3. フランス88.8%
4.ブラジル86.8%
5.カナダ80.5%
6. ヴェネズェラ66.0%
7.スペイン50.7%
8. ウクライナ49.6%
9. チェコ45.7%
10.ベトナム44.9%
11.ドイツ39.8%
12.ロシア34.1%
13.イタリア32.7%
14.イギリス30.3%
15.アルゼンチン29.2%
16.韓国29.0%
17.トルコ28.3%
18.中国23.2%
19.アメリカ22.0%
20.メキシコ20.3%
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22.日本14.4%

いやはや、1位のスウェーデンは100%を超えてしまった。まあ、火力発電はごくわずか2%程度あるそうだが、それ以上に輸出超でこうなってしまったのだろう。
一方、欄外に置かれた日本。もし、福島第一原発事故がなかったら、原発比率1.7%ではなく、約29%だったとことを考慮すると約42%だった筈で11位のドイツより多かったことになる。もっとも、ドイツもF1事故がきっかけで6基の原発を停止しているので停止していなければ10%ほど増えていたろうから結局、日本を上回っていたろうが。
原発比率20〜22%に 30年電源構成、経産省案 震災前から減(日経)

経済産業省は23日、2030年時点の望ましい電源構成「ベストミックス」について、原子力の比率を20〜22%とする原案を関係閣僚に示した。東京電力福島第1原発の事故を踏まえ、原子力の比率を東日本大震災前の約30%から減らす一方、太陽光などの再生可能エネルギー原子力よりやや高い22〜24%とする。

これの原発比率最高22%分をそのまま再稼働すれば35%にはなる。それでも今現在で12位程度。再エネ想定最高24%を足した46%でも現在に換算すると、9位程度だ。当然、15年後にはチェコベトナム、ドイツはもちろん、大胆な目標を掲げているイタリア、原発や再エネに力入れている中国や原発地熱発電に力を入れているトルコにも抜かれ、15位以下に転落する公算が高い。出遅れ気味のアメリカも今後、風力や太陽光が爆発的に増える可能性があり、やはり日本を抜く可能性がある。
そもそも原発22%は限りなく絵空事だ。稼働延長がそんな簡単に実現するとは思えない。稼働延長、リプレースもなければ15%だろうから、想定されるトータルは39%。今現在でも11位。これでは30年には20位以下の欄外扱いになろう。
つまるところ、経産省の案は原発だけ積極的で、再エネにはどうにもならないほど消極的と言わざるを得ない。端的に言って、再エネは蛇蝎のごとく嫌われている。このままでは先の大戦の失敗を再エネでも繰り返すことになる。
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