地球温暖化を挙げて原発止めた大津地裁は本末転倒

高浜原発3・4号機 運転停止命じる仮処分決定(NHK)
山本善彦裁判長の決定文を読むと、まるで原発再稼働を容認しているのではないかと思わず錯覚しそうになる箇所がある。
決定文

地球温暖化に伴い,地球全体の気象に経験したことのない変動が多発するようになってきた現状を踏まえ,また,有史以来の人類の記憶や記録にある事項は,人類が生存し得る温暖で平穏なわずかな時間の限られた経験にすぎないことを考えるとき,災害が起こる度に「想定を超える災害であった」と繰り返されてきた過ちに真摯に向き合うならば,十二分の余裕をもった基準とすることを念頭に置き,常に,他に考慮しなければならない要素、ないし危険性を見落としている可能性があるとの立場に立ち,対策の見落としにより過酷事故が生じたとしても,致命的な状態にならないようにすることができるとの思想に立って,新規制基準を策定すべきものと考える。

その地球温暖化に伴い経験したことのない変動が多発した原因を考えるならば、原発の再稼働容認なのかと錯覚してしまう。まさか裁判長が地球温暖化まで引き合いに出して原発の再稼働を止めさせるとは、さすがに想定外だった。
普通なら原発止めることで火力発電稼働継続に伴うCO2排出による地球温暖化リスクを考慮して「常に,他に考慮しなければならない要素、ないし危険性を見落としている可能性があるとの立場に立ち」原発再稼働を容認するというのが自然の流れだろう。
それとも裁判長は人類存亡の危機という可能性があるとの立場に立たず「致命的な状態にならないようにすることができる」いかなる思想に立脚してこの判決文を書いたのか。判決文自体が自己矛盾していることすら想定外なのか。木を見て森を見ない間抜けな決定だ。
Clickで救えるblogがある⇒にほんブログ村 経済ブログへにほんブログ村 環境ブログ 環境学へ