既成の水力発電まだまだ開発余地ある

北海道は83,424.31km²、540万人。方や再エネ大国と言われるデンマークは43,094km2で人口570万人。面積は北海道がデンマークの約2倍(北方領土を除くと2倍弱くらいか)だが人口はほぼ同じ。違いはデンマークの電力の50%以上が再生可能エネルギー(2012年現在でも)でまかなわれている点。北海道はNIRAによると、目いっぱいで20%程度。しかも、その13%は従来の水力だ。本来ならデンマークの面積の2倍を有し、地熱にもバイオマスにも恵まれている北海道は全ての点でデンマークより有利。海外との電力融通など言い訳にならないくらい差が出てしまった。本来なら北海道の再エネはデンマークの2倍以上あっておかしくない。
一方で、
夕張の炭層メタンガス9月にも試掘、大惨事の元凶を地域活性化に

財政再建で苦しむ市民にとって最後の希望

なのだそうだが、具体的な見込みを読むと、ちょっと心もとない。

新エネルギー・産業技術総合開発機構の調査では、夕張市内の炭層メタンガス推定埋蔵量は約77億立方メートル。石炭1トン当たりのガス包蔵量は豪州より多く、これをエネルギーとして活用すれば、市内4500世帯の1500年分以上となる量だ。

そもそも夕張市の人口は現在約9000人に落ち込んでしまった。「1500年分」と言っても、日本全体、1億3000万人の規模で換算するとほぼ1か月で使い果たしてしまう。市内の自給だけなら十分だけれど、市そのものの活性化には至らないだろう。
夕張市にはむごいかもしれないが、いっそ下流にダムを造って水力発電所にしてしまった方が良いのかもしれない。周辺には既に大夕張ダムが完成し、発電されるが、それなら夕張盆地の志穂加別川下流にダムを建設して第2大夕張発電所にすれば、送電線は大部分共有できるだろう。夕張市の中心部はさらに上流にあるので夕張市そのものが全て水没するわけじゃない。
夕張ばかりか、最近は消滅可能性都市が全国で896自治体もあるそうだ。さらに消滅可能性集落となればほぼ無限にありそうだ。
最近、目に付くのは「既成のダム式大型水力発電はもう開発し尽くされている」と、今ではもっぱら小水力ばかりが注目されているが、過疎地、消滅集落が増えれば増えるほど以前より水力開発余地が大きくなる。
しかも、最近の温暖化で日本の夏は従来より降水量が増えると予想されている。しかも最近の傾向でも分かるように集中豪雨が激増し、折角の降雨もこのままでは無駄に流れ去るのみなので、今後はむしろダム需要が増えなければ気候変動に対応できない。
1990年代、「ダムは無駄」という無意味な「環境破壊」ばかりが喧伝され、反再エネ勢力はそれをうまく利用しているきらいがある。「できない理由」は地熱発電と同じで、要は太陽光パネル風力発電は「不安定電源」という「できない理由」を言い訳にできるが、地熱発電や大型水力発電はその理由は使えないので「環境破壊」(これは嘘で環境変化に過ぎない)などを「できない理由」に使いたいようだ。
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