2040年にはCO2濃度は500ppm?

2040年、再エネ増えてもCO2排出止まらず

International Energy Outlook 2016によると、2040年の世界のエネルギー消費は2012年の549000兆Btu(英熱量)から2040年には815000兆Btuになり、48%増大すると予測している。化石燃料は2040年でも全体の4分の3を占めている。その結果、CO2の排出量は2012年の320億トンから2040年には430億トンになり34%も増加する。

こんなにCO2が増え続けるとなると、2040年には大気中のCO2濃度はどれくらいになるのか? 現時点で既に400ppmを突破し、もう人類は永遠に300ppm時代には戻らないだろう。
350ppmに達したのは1989年のこと。300ppmに達したのはマウナロアで観測が始まる1958年以前のこと。単純計算すれば450ppmに達するのは27年後の2043年だ。しかし、これまで毎年2ppm増え続けていたが、これは最近のこと。2015年ごとに10年ごとの推移を見ると、2005−2015年は2ppm、1995−2005年も2ppmだが、1985−1995年は1.5ppm、1975−1985年も1.5ppm、1965−1975年は1.3ppm程度。
今年になって月別前年同月比はモンスターエルニーニョ現象の影響もあるが3か月連続上昇幅が3ppmを超えている。4月には史上初めて4ppmを超えた。
こうなると、2040年までには毎年平均して3ppm増えると覚悟した方が良さそうだ。単純計算すれば72ppmなので、2040年には475ppm程度か。
ただ、今後はエルニーニョ現象のような海水温の上昇が常態化すれば、さらに上澄みされるだろう。人類が再生可能エネルギーをさらに普及させてCO2排出量そのものを抑制しても、海洋がこれまでほどCO2を吸収してくれなくなれば、二酸化炭素濃度の上昇はさらに加速する恐れがあるからだ。だとすると、このままでは2040年時点で500ppmというさらなる大台に達することも考えられる。その割に人類は依然として暢気だ。
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