金持ちにも国境がある

「金持ちの税率を上げろ」という声も小さくないが、金持ちに国境はない。そうしたところで彼らは税金の安い国に行くだけだ。by弾さん よく言われるんですけど、これ単なる累進課税阻止のための脅し文句以上でも以下でもないと思われ。現実に金持ちで税金上がって海外移住なんてする人はほとんどネグリジブルなほど少ないでしょう。
よく北欧の例が挙げられるけれど、北欧の人って、田舎町の人でも英語を自由に話せる。彼らにとって、外国、特に西欧や北米に移住するのは、ほとんど他県に移動する感覚に近い。テニスのビヨルン・ボルグモナコに移住しても、彼にとっては本籍を移動するだけでいいんです。彼の稼ぎはスウェーデン本国とはほとんど関係ないんだから。
ところが、日本の金持ちのほとんどはまず不自由な外国語を使ってまで税金を逃れようなんて気にならんでしょう。単に話すのが苦手とかでなく、周りの環境に馴染めないという心理的コストが発生する。
住居だけ海外に移して実際には日本に住んでも二重国籍の問題があり、意味ないでしょう。それに彼らの収入源のほとんどは日本国内にあり、移住しようが、国内で課税されるんじゃないの?
それでは日本に来て日本で稼いでいる連中がバイバイするかと言えば、それもないでしょう。なんのかんの言っても、世界GDP2位の国なんだから、累進課税ごときにひるもうとは思えない。ひるむ振りはするかもしれないが。大体、そんな連中は既に租税回避の手段取っているでしょう。
純粋に納税額とか購買力だけで考えるのなら、小金持ちだって日本を逃れて、物価の安い国に住もうとするはずだが、バブル期に当時の通産省が音頭を取った、老後海外移住計画ってポシャリましたね。あの頃は、国が「老後はスペインで、オーストラリアで」なんて囃していた。
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