口裂け女花粉症説

水野美紀映画「口裂け女」児童虐待女性が次々と口裂け女に変身するホラーだが、花粉症説1970年代終わりという時期は、日本で春先の花粉症が目立つようになった時期と同じである。花粉症→マスクで防御→顔を隠した大人が花粉症特有のうつろな様子で歩いている→怖い→オバケ誕生に強い説得力を感じる。ネタバレ注意
Wikipedia花粉症にも、
1970年代中頃からスギ花粉症患者が急増した。特に関東地方共通のできごととして1976年に第1回目の大飛散があり、その後1979年、1982年にもスギ花粉の大量飛散と患者の大量発症があり、全国的ではないにしろ、ほぼこの時期に社会問題として認知されるに至った。
とある。トレンチコート姿が定番というのも花粉症発症時期と符合する。
社会的背景としては、ロングヘアは顔が見えにくくまかり間違えば、うらめしや〜の古典的幽霊を連想させる。更にマスク姿となると、指名手配で逃走中の女性過激派と連想が飛び火する。まだ連合赤軍事件の記憶が生々しい頃だ。
更に20世紀末の調査では、1997年の東京あきる野市においては、30〜44歳の有病率が40%を超えている。とあり、口裂け女が2000年に入って復活したのも頷ける。映画の舞台も神奈川県緑山市という架空の都市(緑山スタジオのしゃれ?)だ。
もちろん、第一次口裂け女都市伝説当時子供だった世代が成人して結婚し、第二世代に伝説が継承された可能性もある。口裂け女になる出演女優も1969年生まれから後の世代で、いわば生まれた時から花粉症の洗礼を受けている花粉症世代だ。
実際、映画でも花粉症説を暗示する手法が取り入れられている。口裂け女に変身する女性は皆、予兆として突然くしゃみを始め、咳き込むのだ。
思い起こせば、長髪で長身のスラリとした美人が大きなマスクをして街を歩く姿というのは、それ以前あまり見かけなかった光景だ。誇り高い美女は風邪引いても、見た目を気にしてマスクをかけないという思い込みがあったような。
男性にとっては興醒めというか謎というか、神秘でもあり、それ故に妄想を掻き立て易い姿ではある。
基本的にはB級ホラーで、なぜ忘れるはずもない幼少期のトラウマが今頃になって思い出すのか(←加藤晴彦)とか、なぜ大騒ぎしている中で女性1人でのこのこ怖い場所に出かけるのか(←川合千春)という無理な設定があるが、都市郊外の憂鬱が映像に滲み出ていてB級とは切り捨てきれない怖さがある。
子役では入江紗綾が光ってるなあ。将来性ありそう。
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