修飾麻疹はなぜ修飾麻疹なのか

NHKクローズアップ現代:5月23日 はしか猛威!感染拡大を防げを流し聞きしていたら「しゅうしょくましん」というナレーションが聞こえた。脳内変換は直ちに「就職マシン」となった。ついに究極の就職テクニックでも考案されたのかと思ったら、「修飾麻疹」なのだ。そんな変な言葉聞いたこともないし、意味が想像不可能。
調べたら、modified measlesの直訳のようだ。つまりmodified⇒修飾ということらしいが、この「修飾」って文法上の意味だろう。「修飾されたはしか」なんて、あんまりだ。
【修飾】
1 美しく飾ること。よく見せるために上辺を飾ること。「過大に―して話す」
2 文法で、ある語句が他の語句の意味を限定したり詳しくしたりすること。

1の意味だと、「うわべを飾ったはしか」で、ますます意味不明。
試しにオンライン自動翻訳したら、同じ訳が出るorz
Modified Measlesは、
Modified measles is an extremely mild form of measles in persons with some degree of partial protection via passive immunity.
ということだから、結局、本来の訳としては「劣化麻疹」「症状緩和型麻疹」ぐらいだろう。
最近、トンデモ訳がそのまま流通しているのに唖然とすることがよくあるけれど、訳したお医者さんは、一体何考えてこんな訳にしたのだろう。これが一般に流通すればワケワカメなことは訳した人だって当然分かっている。ということは、こんな言葉が一般に流通することを想定せずに訳したに違いない。
なぜなら、ある意味、訳分からん訳の方が業界にとっては都合がいい。元のmodified measlesを知っていれば、「あ、あのこと」だと脊髄反射的理解で業界人は察しがつくし、業界内限定で誤解されにくい。逆に下手に実際の内容に即した訳にすると、ど素人が誤解しかねない――。業界内で使う限り、使い勝手がいいという意味においては、2ちゃんねる用語と共通している気がする。
しかし、結果として「はしかの免疫の有無を調べる試薬の生産が追い付かず、抗体検査が28日までに、ほぼ全面的に中断される」というような現象に拍車をかけていないか。
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