摘み食い知識で紡がれた極楽トンボ温暖化論

こういうのを読むと教育改革なんて意味ないとつくづく思う。仮にも大学教授が摘み食い的知識を弄んで一丁前のこと言える世の中なのだから。
内田樹の研究室:地球温暖化で何か問題でも?
温暖化と二酸化炭素のあいだの因果関係はまだ科学的には証明されていない。
というと、みんなびっくりする。

学生たちがびっくりしたのは話そのものでなく、話し手にびっくりしたのだと信じたい。その因果関係は100年以上前から証明されているのだから。
この場合に「北京の蝶のはばたき」を暴風の「原因」と名づけることには無理があるだろう。
排ガスと温暖化の関係もそれに似ている。

残念ながら全然似ていない。こーゆーのをultra-fashionable nonsenseとでも言えばいいのだろうか。
×池田清彦さんによると、二酸化炭素の排出が急激に増加したのは、1940年から70年までであるが、この時期に気温は低下している。
池田清彦さん以外のまともな学者にによると、二酸化炭素の排出が増加したのに、1940年から70年まではその前後の時期に比べて平均気温はやや低下している。二酸化炭素の排出は70年以降も急激に増大している。
温暖化の主因はむしろ太陽の活動の変化にあるのではないかと池田さんは書いていた。
温暖化とは温室効果ガスによる気温上昇のことであり、そもそも太陽による熱は概念の外だ。ならば大気のない月面も太陽が当たっている昼の部分はいつも急激に「温暖化」しており、夜の部分は急激に「寒冷化」している(笑)
ま、これは太陽からのエネルギー供給変動が先か二酸化炭素濃度増大が先かの論争を曲解したものだろうが。
そのときには海岸線がはるか遠くに退き、陸の大部分は氷に覆われ、動植物種も激減するであろう。
これは氷期の地球の話だが、海面後退が起きると、氷に覆われる部分と差し引きでも植物繁茂面積は多くなり、逆に動植物種は多くなる。まあ、氷期と言っても程度の問題だが。
冬は豪雪で零下数十度。
豪雪は気温が下がればいいというもんじゃない。適当に暖かく湿度が高くないと豪雪にならない。
寒冷化した地球では、食料と暖房を買うことのできる人間しか生き残れない。
温暖化した地球では、食料と冷房を買うことのできる人間しか生き残れない。現実にもう起きているのだが。
1970年代の「人口問題」は「人口爆発」をどう制御するかという問題であった。
2000年代の「人口問題」は「少子化」をどう防ぐかという問題に変わった。

世界レベルの問題と日本の問題を堂々とごちゃ混ぜにするセンスは流石内田先生だ。
いくら殴り書きといえ、学生のレベル低下云々の前に大学の先生の改革を推し進めることの方がはるかに急務であることが認識させられる。
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