ミャンマーと呼ぶべきかビルマと呼ぶべきか、それが問題だ

ウィキペディアで「ミャンマー」を検索すると「ミャンマー(削除提案中)」と「ミャンマー(ビルマ から転送)」の2種類がヒットする。人権的理由のようだが、削除が決定されれば、いつでも「ビルマ」にする用意であるということらしい。
英語のWikipediaでは、「Burma」は存在しても「Myanmar」はMyanmar Armed ForcesやMyanmar Navyという表題はあってもMynmarそのものは表題化されていないようだ。Names of Burma/Myanmarで違いの説明がされているが、基本的に語源は同じ。独立国としては元々「ミャンマー」であり、「ビルマ」は従来の英語表記に従ったまでだろう。
旧宗主国イギリスのBBC電子版では「Myanmar」13頁、「Burma」103頁で圧倒的に「Burma」だ。同じ旧英国領インドの「Bombay」は166頁、「Mumbai」96頁と名称変更が最近な割に拮抗しつつある。
アメリカのCNN.comでは「Myanmar」1705件、「Burma」597件。
グーグルだと「Burma」約4300万件、「Myanmar」約7300万件。日本語では「ミャンマー」約828万件、「ビルマ」が約187万件だ。
ネットができる前に既に国名を変えていたこと考慮すれば、「ビルマ」「Burma」が根強いともいえるが、とりあえず単純計算では「ネット投票」を除き、イギリスを除けば、ミャンマー>>>ビルマだろう。
ビデオニュース・ドットコム:誰がミャンマー軍事政権を支えているのかでも、冒頭部分から「ミャンマー情勢と呼ぶべきか、ビルマ情勢と呼ぶべきか」かがさも重大問題かの如くに語られ、軍政側ですか、反軍政側ですか、と言いたげだ。
しかし、どこにも存在しなくなった「ビルマ」という国家を勝手に「ビルマ」というのは、内政干渉的表現法、英国植民地支配肯定的表記法とも言える。ウィキペディアの議論も、どこか浮き足立っていて、よく分からない。ミャンマーと表記すればミャンマー人の居所が分かるから危害が及ぶとでも言うのだろうか。それなら「ビルマ」と書いても同じだろう。国名にまで政治性を問うのは一種の言葉狩りだろう。
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