ノーベル平和賞にアル・ゴア氏とIPCC

池田信夫 blog:ゴアにノーベル平和賞? 追記(10/12):予想どおりゴアとIPCCが受賞したが、両者の結論が異なるのは皮肉なものだ。イギリスの高等法院が指摘したように、温暖化で海面が20フィートも上がるなどということはありえない。IPCCが予測したのは、28〜43cmである。
答え:両方とも正解。
海水準変動 およそ12万年前のひとつ前の間氷期、短い間だが海水準が今日よりも約6m高かった時期があった。
その頃は地球が温暖化していたわけで、温暖化懐疑派は、否定する根拠としてこうした地質学的スケールの時代の昔にもたびたび地球は現代以上に温暖化していたので人為的温暖化とは言えない云々と否定の材料にしてきた。
ところが、同じ地質学的スケールの昔、海水面6メートルだったことを懐疑派はなぜか“不都合な真実”として無視する。ダブスタ丸出しなのだ。
実際には、地球のサイクルによる温暖化であろうが、人為的温暖化であろうが、無関係に同じことが起こり得る。鶏と卵の問題で、二酸化炭素が早いか自然のサイクルが早いかの違いでしかない。実際、イギリスの高等法院も、よく読めば公平に判断しており、
The judge said this was "distinctly alarmist" and it was common ground that if Greenland's ice melted it would release this amount of water - "but only after, and over, millennia". (BBC)
ゴア氏の仮説そのものを否定しているわけではない。
今、北極の海氷面積が観測史上最小になったと騒がれているが、海氷だけでなくグリーンランド氷床も実は急速に溶けつつある。対極の遅行指数とも言える南極の氷が溶け始めるとなると、もう数千年後の話と暢気なこと言ってられなくなる可能性がある。IPCCの予測は2100年までに限定されているし、その予測はかなり保守的なのは以前書いた通りだ。
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