値上げを加速させる減量値上げ

明治乳業:バター、チーズ値上げ 大手4社出そろう(毎日) 明治乳業は16日、家庭用バター、チーズ8品目の希望小売価格を5月1日から順次6・7〜8・6%値上げすると発表した。
いつも食べるスライスチーズなんてついこの間まで店頭にあった10枚入りがすでに消えて8枚入りになっている。そして、この減量値上げはさらに値上げを加速させる。
所謂減量値上げで、8枚入りの値段は10枚入りとほぼ変わらない。つまり、25%の値上げを既にしている。5月にさらに上がるとなると、量だけじゃなく額面の値段も上がるのだろう。
しかし、この減量値上げ、スライスチーズの場合、目くらまし以外は不合理だ。値上げ理由には包装材(一枚一枚の透明な包装材ではなく、チーズ全体を包む包装材)のコストも上がっているのに、スライスチーズ1枚あたりの包装コストは高くなる。それは幾何学的に証明できる。
10枚入りチーズと8枚入りチーズの包装材の差は厚さだけだ。縦と横の寸法は同じ。体積と表面積の関係は、体積が大きくなるほど表面積が小さくなること。逆に体積が小さくなれば、体積あたりの表面積が大きくなる。
一辺1の立方体の体積1に対し、表面積は6とすると、一辺2の体積は2×2×2=8、表面積は(2×2)×6=24だ。つまり体積は8倍増えたのに表面積は4倍にしかならない。その逆も真だ。
結局10枚入りスライスチーズが消え8枚入りチーズが出現したということは、大幅値上げされたのに、消費者を目くらましさせた上、包装紙の無駄遣い、資源の無駄遣いをしていることになり、さらにその無駄遣いした包装紙のコストもチーズの値段に価格転嫁しているのだから余計に罪深い。
10枚入りチーズを復活させろ。
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