高橋洋一氏窃盗送検と郵政民営化の逆風

高橋洋一・東洋大教授を窃盗容疑で書類送検 郵政民営化を推進(日経)

警視庁練馬署は30日、小泉政権時代の経済財政諮問会議に参加し、郵政民営化の推進役として活躍した元財務官僚の高橋洋一東洋大経済学部教授(53)を、温泉施設のロッカーから他人の財布や腕時計を盗んだとして、窃盗容疑で書類送検した。 高橋教授は「いい時計だったので盗んでしまった。どんな人が持っているか興味があった」と供述しているという。 逮捕容疑は、24日午後8時ごろ、東京都練馬区の「豊島園庭の湯」の脱衣所で、区内の60代の男性会社員が所有する現金数万円入りの財布と、数十万円の腕時計をロッカーから盗んだ疑い。

一瞬、痴漢か、と勘違いしたが、置き引きの窃盗とは。
逮捕されて6日後に書類送検されたということは、刑事訴訟法第203条「留置の必要がないと思料するときは直ちにこれを釈放し」を適用したということだろうか。窃盗だと余罪の可能性もないとは言えないので微妙な気もするけれど。と思ったら、その後、日経は逮捕の部分を削除、他紙も逮捕はされていないと報道した。
また、高橋氏らしい人物の姿が映っていたというカメラは貴重品ロッカールームにあったそうだが、盗んだロッカーは鍵のかかっていなかった脱衣所のロッカーということになる。ここらへん、ちょっと分かりにくい。そうだとしたら、警察をなぜ高橋氏を容疑者として特定したのか。
貴重品用ロッカーのカメラに高橋氏が映っていようが映っていまいが関係ないことになる。ビデオの中に「似たような人物」がいたということは、警察は防犯カメラを点検する前の段階で高橋氏を容疑者と睨んでいた事になる。貴重品用ロッカーでも高橋氏が容疑とは別に不審な行動していたのなら別だけれども。
恐らく高橋氏と被害者の脱衣所ロッカーが近接し、駆けつけた警察は、近接したロッカーの鍵をまだ返却しに来ていない人に目をつけ、高橋氏が鍵を返却しにフロントに来た時点で鍵が被害者のロッカーと近接していることを確認したうえで職務質問し、高橋氏が容疑を認めたということになる。高橋氏は警察に尋問される午後11時まで恐らく施設内のレストランで夕食でも取っていたのだろう。こういう施設の場合、ロッカーの鍵は帰る時にフロントに返すシステムになっているようなので、鍵を返却する時を待ち受けていたに違いない。いずれにしても防犯カメラは関係ないことになるので記事は不可解だ。

特に郵政民営化においては4分社化、並びに郵政公社の廃止後直ちに商法会社(郵貯簡保)へ移行させる措置は、高橋のアイディアである

(@wiki)
もし、“陰謀論”的に憶測すれば、経済的に困っているとはとても考えられないし、窃盗症なんてことあるんだろうか。それなら、知っている人は知っているだろうし、現実に大きな会社とか組織には1人かそこらはその手の噂の対象になる人がいるものだ。その情報を元に尾行されていて、いかにもやりそうなシチュエーションを設定して、絶妙のタイミングで満を持してとか。それにしても、高橋氏、奥さんと一緒に温泉に来てやるかなあ。それに「人間観察」って供述しているそうだが、言い訳でないとしたら、持ち物なくした人がどれだけ慌てるか、あるいは慌てないかどうかでも見たかったのだろうか。頭のいい人って大体において観察癖あるのは分かるけれど。人間観察が好きな人は逆に観察されているに気付かないとか。
何せ旬の有名エコノミストの逮捕というのは、これで2人目。しかもその2人は、郵政民営化に関し、対立的な立場。微妙感がどうしてもぬぐえない。
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