選挙の幕間つなぎネタになった地球温暖化論争〜朝まで生テレビ
司会: 田原総一朗
進行: 長野智子・渡辺宜嗣(テレビ朝日アナウンサー)
パネリスト: 明日香壽川(東北大学教授)
枝廣淳子(環境ジャーナリスト)
江守正多(国立環境研究所 温暖化リスク評価研究室長)
亀山康子(国立環境研究所 温暖化対策評価研究室主任研究員)
澤昭裕(21世紀政策研究所 研究主幹)
末吉竹二郎(国連環境計画特別顧問)
武田邦彦(中部大学総合工学研究所教授)
桝本晃章(東京電力顧問)
丸山茂徳(東京工業大学大学院教授)
吉崎達彦(双日総研 主任エコノミスト)
国政選挙直前は、あまり選挙そのもので暴走すると、公選法に触れかねないので途端におとなしいテーマになるのが通例だが、今回は地球温暖化が暇ネタ扱いされた感じ。
ネットでは昨年むなしく盛り上がった温暖化か寒冷化か、何年までに何%削減か、果てはもう20年近く続いている炭素税か排出権かなどなど全く進歩なし。枝廣淳子氏は相変わらず、家庭・流通部門が多いので少なくする必要があると言っていたが、産業部門が海外に排出のアウトソーシングしていることは全く触れないというか、そういう問題意識すらないようだ。既成のお馴染みの論を再生産しているだけなのだ。
排出削減目標より化石燃料生産削減目標とか、炭素本位制などの新味のあるものはさっぱり出て来ない。
亀山康子氏が「経済成長2%で二酸化炭素70%削減可能」には田原氏はじめほとんどが「できるわけない」だったが、実際できるわけないだろう。そもそも2%成長にこだわるのは、そうでないと持続可能にならないし、経済と環境の両立にならないから無理矢理2%前提で試算したのだろう。環境派でさえこうなのだ。ゼロ成長、あるいはマイナス成長なんて言い出したら、抵抗が大きいし、負けを認めるのと同じだと思い込んでいるんだろう。本当は、そう言った方がはるかに説得力あると思うのだけれど。環境派も成長神話という大きな物語に呪縛されているのだからもはや何の希望もない。
懐疑派はと言えば、最後の頼みの綱、ミニ氷河期頼みだから能天気ぶりは両方とも同じなのだけれど。
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