食料自給率をもっと現実的に考えよう

食糧自給率問題はもっと現実的に考えよう −大西宏
タイトルにかかわらず内容は極めて非現実的で、非論理的で、感情的で、主観的だ。

「牛乳は国産だ」というコマーシャルがありますね。では牛乳は自給率が100%でしょうか。違います。国産の牛乳のカロリーベースの自給率は11%が正解です。玉子もほとんどが国内で生産されています。では玉子をたくさん食べれば自給率があがるのでしょうか。プレーンオムレツをつくってみましょう。そのカロリーベースでの自給率はいくらぐらいだと思いますか。なんと、なんと9%です。馬鹿馬鹿しいと思いませんか。
そんなジョークみたいな食品別の自給率を出してくれるサイトがあります。食糧自給率を上げるための広報のサイト「けいさん こくさん」です。検索すればでてきます。

思いません。あのサイトで実は牛乳も卵も国産なのに自給率という点では全く劣等生だということが分かっていいじゃないか。一体何が馬鹿馬鹿しいのだろうか。
実際、2年前の食糧高騰時には盛んに飼料の国産化のために、飼料米とか期限切れコンビニ食品の飼料・肥料化が促進された。誰も非現実的に考えている訳じゃない。

もっと言えば、このカロリーベースの自給率の分母がなにだと思われますか。現在の消費量です。飽食の時代で、メタボが問題になり、さらに家庭も含め廃棄される食糧が多い現状の消費量が分母だということです。水増しですね。こうやって冷静に見てみると、カロリーベースの食糧自給率というのは、なにか胡散臭いものを感じませんか。

感じません。分母が「家庭も含め廃棄される食糧が多い現状の消費量」でいけない理由など何もない。じゃあ、分子はというと国内生産量だ。それで、廃棄された分には国内生産量の分も輸入品分も含まれている。一体こんなのどうやって仕分けしようというのだろう。知っているのなら教えて欲しいものだ。廃棄物やましてやメタボも水増しというのなら日本のGDPもものの見事に水増しになる。主観的に見れば世の中無駄だらけだ。
こういう「思いませんか」とか「感じませんか」とか、思わせぶりに読者に感情的に煽るように書いて自分でははっきり書かない非論理的な文章は、そのまんまネット・ジャーナリズムのレベルの低さを現しているように思える。
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