村上ファンドを巡る妄想の連鎖

FIFTH EDITION:インサイダー情報と選択的情報の開示の問題について こういう知ったかぶりを開陳するのなら、言葉の軽重とかをじっくり点検してからにして欲しいものだ。
企業は懇意のアナリストに頼んで、利益予想を都合のいい数字にしてもらう。そうすることで、企業は、確実に利益目標を達成できる。
なぜ、そうすることを企業が好むかというと、アナリストの利益予想を下回れば、市場における株価が低下するからだ。それは企業にとって好ましくない。だから、ある程度、情報をコントロールする意味でアナリストと懇意になる企業とCFOは後を絶たなかった。
利益を得ているのが「個人」でなく、「企業」であればどうなるのか?

この時点でpalさんは本当に理解したうえで書いておられるのか疑問符がつく。
これは「(当該)企業は、確実に利益目標を達成できる」ことと何の関係もないし、利益目標を達成できる筈もない。大体、この「利益目標」って何なのか意味不明。
このような行動をすれば、アナリストとアナリストが所属する運用会社は儲けられる。だけど当該企業には何の利益にもならない。正式発表すれば、株価は公式数字に則って株価形成されるだけだ。一体何の「利益」があるんでしょうねw
現実に(今の日本でも日常的に)行われているのは、アナリストレポートと称した、実際の決算情報よりも上乗せした利益予想やあるいはその逆を市場に流して株価を吊り上げたりあるいはその逆をさせて株価操作すること。操作するには当該企業のCFOからヒントもらってる。リークした側も「個人」でなくたっていくらでも「迂回利益」のルートぐらい確保してるでしょうや、プロなんだから。
もう読み進めるうちにナンセンスってことが手に取るように分かる。
引用しておられる磯崎さんの、「言ったもん勝ち」。ただの言葉の遊び。ピリオド。
このジョーク、共謀罪の「居酒屋でそりの合わない上司を叩きのめしてやりたいなどと冗談を言って憂さを晴らせば組織的な傷害の共謀とされる」論に構造的によく似ている。つまり、言葉の上だけのことで犯罪の構成要件が満たされるという単純すぎる考え方だ。これは「言ったもん負け」だが、同様、「言ったもん勝ち」も同じくらいナンセンスだ。それだけで犯罪の構成要件になるわけない。両者の間に現実性のある情報のエクスチェンジがないとただの冗談か釣りなのか証明しようがない。
だから47thさんが「聞いちゃったら」だめです なんて言ったって、「聞く濃度」が全く無視されているから誤解を生んでしまう。
村上さんが会見で「聞いちゃったんですよね」と言っただけでなぜこうも妄想が拡大するのか摩訶不思議としか言い様がない。
さらにそれから切込隊長の
堀江貴文被告(33)「ら」

ね。隊長はどう勘違いして妄想膨らましたのか知らないが、日経新聞素直に読めば、「ら」はLD幹部に決まってまんがな。こんな100%勘違いアフォエントリが真に受けられるのだからヤレヤレだ。
そもそもこの一連の妄想の連鎖、今度の村上ファンド事件と何にも関係ないところが、ミソといえばミソだけど。
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