著作権と死後と何の関係がある?
英国著作権の保護期間、95年間への延長はなし そもそも、著者・作曲家の死後と著作権をなんでむすびつけなきゃいかんのかという話。
現在、好調な売り上げのあるEMI社は、ビートルズやその他のメジャー・アーティストの権利を失うことで収益が激減する。腑に落ちないのは、作詞・作曲の著作権は作者の死後70年間保護されており、演奏者よりも作詞家や作曲家らの著作権の方が遥かに優遇されている現状だ。
またアメリカの法律では著作権の保護期間が95年間のため、2013年になってもビートルズのレコーディング作品の権利はアメリカでは保護されているが、音楽を輸出し続けてきた歴史ある彼等の祖国イギリスでは保護されていないのだ。
普通に考えれば死後なんか無関係に、本なら上梓した時点から何年でなきゃおかしい。死の1年前に書いた作品と若い時に書いた作品の著作権の期限が同じなんてどう見てもおかしい。
また、「どっちにしても、死後、私には金は入らないのだから、著作権保護なんか必要だと思わない」(絵文録ことのは:著作権保護は死後ゼロ年でいい。著作権保護期間延長って意味わかんない。)と言われても、死ぬ前にライフワークの大作発表して自殺した三島由紀夫のようにある意味、自殺自体が文学的営為と思えるような作家の場合、自殺しようにも自殺できない状況に陥っていた可能性がある。三島だって死後の家族のこと考えていた。死ぬ前に自著の著作権に関する遺書を弁護士に託している。
それに発売後、数ヶ月、数年でほとんど無価値になる本もあれば、50年、100年価値を保つ本だってある。
ましてや、今や本の単価は新書ブームで下がっている。私にとって新書は「安い」というより「かさばらない」ことが問題なので、むしろ1500円程度だった新刊書がどんどん新書に移行して今の状況は大歓迎だが、印税の安さがやはり気になる。(404 Blog Not Found:死後+20年より印税率20%を)
すぐゴミになるような粗製濫造の新書なんぞ、どう考えても著作権長くしてもそもそも意味がないし、印税だってそれなりに安くて当然だ。販売実績によって著作権期間が変わるようなシステムにならないものだろうか。ビートルズや三島は当然、著作権期間が長くていい。時間に耐えるための知的労働を反映させねばならないのは当然だろう。
主役は作品であって、創造者の寿命じゃない。
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