記事盗用の陰にある記者クラブの談合体質

本紙記者が記事盗用 読売新聞のHPから(朝日) これはJ-CASTニュースの指摘で発覚したそうだが、でも変だ。なぜ当の読売新聞は気付かなかったのか? 「1日わかった」なんて白々しい。
読売記事は富山県版に掲載されたのに対し、朝日は新潟駐在のカメラマンが執筆して夕刊社会面に掲載された。
当の読売新聞富山支局だって朝日の記事に気付いてはずだ。だけれども「ああ、朝日さんもやっているか」程度の意識だったのだろう。こういうお決まりの季節物風物詩の写真記事って、どこも似たり寄ったりで記事が似ていても当たり前のこととして気にしないのが普通だと思われる。
以前、知り合いの新聞記者から聞いた話では、地方の支局、特に県庁所在地ではなく、更にその下の記者が1人か2人くらいの、通信局とか通信部と言われるところでは、人も少ないので↑のようなお決まりの恒例行事取材では各社で協力し合うことがあるのだという。
人がいないので、どこかの社が忙しくて写真撮りに行く暇がない時は、他の社の人が撮った色々な角度の写真を記者クラブでもらう。「ウチは1番いい絵柄のこっち使うから、そちらは2番目にいいこの絵柄を使ってよ」なんて具合に。取材内容もレクチャー受けて、なるべく似ないように記事も摺り合わせる。もちろん、別の機会にはお返しである。
言わば記者クラブも底辺のレベルで、競争し合う必要のないレベルでは互助会的談合をしているというのだ。
具体的には、例えば箱根の大文字焼きの写真など、去年も今年も変わらない絵柄のものなどは談合し易い。天候を確かめた上で、不自然でないと判断して1年前の写真をもらったケースもあるそうな。
こういう麗しい慣習があったものだから、読売新聞だって「盗用された」なんて意識なかったと思う。ばれたから、しょうがない、というのが本音じゃないだろうか。
こんなことするなら、新聞社独自で取材せず通信社の記事をもらえばいいものだが、「自前」の方がいいから、こういう互助会が成立するのだろう。
こんなニュース、以前ならニュースにならなかったろうが、ネット時代になって見比べるメディアが出現すると、記者クラブ製談合も廃れざるを得なくなるだろう。
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