崩壊しそうで崩壊しない中国と北朝鮮

極東ブログ:また失われる10年かな 中国経済バブルの崩壊に日本がどう備えるか
切込隊長BLOG(ブログ):また失われる10年だな 中国経済がバブル状態であって、崩壊に向かって予断を許さない状況である」という基本認識は、もうデフォルトで持っていていい。
そう言われても、崩壊って具体的にどうなることなんだろうか、よく分からん。
今月初め、中国株式市場の時価総額は韓国の2倍を超えたという。日本円に直すと319兆円だ。中国の場合、香港市場を入れると、400兆円くらいだろうか。対してニューヨーク市場は2966兆円、日本の東証マザーズを含めて532兆円くらい。
GDPは中国310兆円、アメリカは1470兆円、日本は510兆円。
ま、GDPとの単純比較で言えば、一番バブリーなのは時価総額/GDP比でほぼ2倍のアメリカ、続いて1.3倍の中国、1.04倍の日本が一番割安ということになる。どっちにしてもアメリカが飛びぬけてバブリーな感じがする。
思い出せば、1987年のブラックマンデー当時ダウって2000ドル台だった。今は1万3000ドル台。アメリカの場合、基軸通貨ドルがあるから、世界中から金集めているので、これはこれで崩壊しそうにないバブルなんだろうけど。
そう考えると、中国バブルが崩壊すると言われても実感がわかない。直近の半年で時価総額が2倍になったことから確かにバブルっぽくて、真夏のにわか雨的急落は折に触れてあるんだろう。半年で倍なのだから今後半年で半分になっても別に不思議じゃない。隣国の某国は真っ青になるかもしれないが。
けれど、それは要するに中国の図体の割に株式市場が整備されておらず、規制も多く、上場銘柄も少ないから今ある少ない銘柄に資金が集中しているだけという気がする。GDPの成長率比較すれば、こういう急騰アリだと思うし、当然、急落もアリなんだろうけれど、崩壊と言われるとどうもその、アレだ。
偽ブランド品を平気で作り、毒入り歯磨を売り、農薬たっぷり野菜を売りつける国柄なので、きっと会社だって粉飾だって日本よりはるかにスケールがでかいだろうことは想像も付く。けれど粉飾摘発も当局の匙加減なので日本の新興市場ほど脆弱じゃないだろう。ま、日本の東京五輪翌年の日銀特融相当のことはあるのかもしれないけれど。ましてやその時に備えて日本経済しかりしてくれって言われるに至っては大アレだ。
全然話は違うかもしれないが、あの北朝鮮は通説によれば前世紀末に国家そのものが崩壊していたはずだが、いまだにそんな気配なく、アメリカと堂々と渡り合っている。どうなってんのか解説してくれよ。
そもそも中国だって1989年の天安門事件を契機に東欧と同じように民主化されるはずだったし、そうなれば朝鮮半島もとうに南北統一されていたはずだった。
この両国は、西欧人には想像できないような、一筋縄ではいかない強かさを持っていて、とにかくしぶとい。熱狂しているようでいて同時に冷静な計算高さを失っていないように見える。特に中国の長い歴史は伊達じゃない。
日本は明治維新以来、欧米追随で危機を乗り越え、美味しい目をしてきて、その伝統は基本的に今も同じなんだけれど、中国はアヘン戦争以来、いじめにいじめられて凌ぎ続け、とにかく打たれ強くなった。国内的にも死者が100万とも1000万とも言われる内部闘争を潜り抜けても平然としている。こんなバブル程度でへこむとはとても思えんのだよ。要するに欧米追随オンリーだった日本みたいにヤワじゃないということか。
だから、なんとなく中国の将来的経済破局はデフォルト化しているとか、そのうちで音を立てて崩壊するとかのようなこと言われても、やっぱり今度も「はずだった」になりそうな気がする。もちろん、中国の下層階級がショックアブソーバーとして悲惨なことになるのはそもそも大デフォルトなんだろうけど、それでも中国は希望的観測だけで死んでくれそうにないんだなあ。
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