安倍首相はまだ自爆テロ解散可能?

首相の臨時代理立てない・官房長官(日経) 与謝野馨官房長官は13日午後の記者会見で、体調不良のため入院した安倍晋三首相の臨時代理を立てるかどうかについて、「内閣法では、(臨時代理を立てるのは)総理に事故のあるとき、あるいは総理が欠けたときという規定になっている」と説明し、「現状はこの2つに合致しない」として、臨時代理は立てずに現体制のままとする方針を明らかにした。
なんか妙な、喉元になんかがつかえた感じがする。世の中はまるで安倍首相が既に辞任してしまった雰囲気だが、安倍首相は辞意を表明しただけで今もれっきとした首相だ。
内閣総理大臣臨時代理 内閣法第9条には、「内閣総理大臣に事故のあるとき、又は内閣総理大臣が欠けたときは、その予め指定する国務大臣が、臨時に、内閣総理大臣の職務を行う」という規定があり、これによって指定された国務大臣は実際に内閣総理大臣が死亡・病気・海外出張等で不在となったときは「内閣総理大臣臨時代理」の職名で職務を行うこととなっている。
とのこと。また2000年4月以降の歴代内閣総理大臣臨時代理予定者にあるように首相代理は内閣官房長官が第一順位とすることになっており、臨時代理を立てるとすれば、他ならぬ会見した与謝野馨官房長官だ。つまり、本人が「自分は今のところ臨時代理にならない」と宣言したようなものだ。
安倍首相の病状が機能性胃腸障害と重篤でないということもあるのだろうが、常識的に考えれば、辞意を表明したのだから、首相臨時代理に託すというのが普通だろう。臨時代理を置かないということは、依然として安倍首相は首相としての権限を持っていることになる。
例えば安倍首相が病床から衆議院解散ってできるのだろうか?
現在、臨時国会は休会中だが、政局など憲法下では例はないが、閉会中でも衆議院の解散は可能とされている(衆議院憲法委員会1946年7月20日
とのこと。
手続きとして
衆議院解散の権限は内閣に属するので、内閣総理大臣閣議を開いて閣内意思をまとめ、衆議院の解散に関する閣議書に全ての国務大臣の署名を集めなければならない。国務大臣が署名を拒否した場合は、該当大臣を罷免し、首相自身が兼任するか他の大臣に兼任させることで閣議書を完成させる。極端に言えば、首相一人が他の全大臣を兼務して閣議書を完成させることも可能である(具体的には2005年に小泉純一郎首相が、署名を拒否した島村宜伸農水相を罷免したのが唯一の例である)。
とある。極論すれば、安倍首相が閣僚全員を罷免して閣議書を作り、衆院議長に提出すればよいことになる。
できるじゃん。
今、福田元官房長官が立候補の意向 自民総裁選(朝日)と、福田康夫官房長官が急浮上している。小泉純一郎前首相も福田氏を推している。福田康夫氏と安倍晋三氏とは拉致問題で対立関係にあり、その“犬猿の仲”は康夫氏の父福田赳夫が父晋太郎に派閥の領袖を禅譲するのが遅れた結果、総裁選に勝てなかったという恨みまで遡るとも言われる。
安倍晋三首相がそんな状況を見て何と思うだろうか。「あんな奴に首相の座を譲るくらいなら・・・・」。彼は枕元にまだ自爆テロ用の伝家の宝刀、解散権という爆弾を抱えているのだ。与謝野官房長官はそのことを認識した上での発言なのか。
なぜこんなことにこだわるのかと言えば、安倍首相は、退陣すべきと言われた時に続投宣言し、内閣改造を終えて所信表明演説2日後に辞任表明するなど元祖政界アリエナイザーを上回る究極のミスター・アリエナイザーに見えるからだ。辞意を表明したと言っても、それは誰かに公式に受理されたわけでもなんでもない。次の内閣の準備をするように指示したと言っても、所詮それは自民党内の話であって、法的な手続きでもなんでもない。
まだやる気があれば首相としての権能を振るう立場にあるのだ。窮鼠猫を噛むなんて諺もある。イタチの最後っ屁というのもある。復讐するは我にあり、なんてこともある。
もし、そうなれば、首相を安倍首相のままで、自民党新総裁を別に選んで総選挙に臨むことになりかねない。そうなると、安倍首相の議員として地位自体が危うくなるが、やぶれかぶれなら、それもアリかなだ。
実現したら、本当に自民党がぶっ壊れそうだ。
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