海上の楼閣

palmislandsもうおなじみになりつつあるアラブ首長国連邦・ドバイ沖のパーム・アイランドザ・ワールド。高いのになると40億円くらいの別荘が販売され、ハリウッドスターのブラッド・ピットアンジェリーナ・ジョリー夫妻も購入したそうだ。
100年後、海上遺跡になりそうな別荘を何が悲しくて購入するのか理解はできる。往々にして馬鹿馬鹿しければ馬鹿馬鹿しいほどカネの使い甲斐があるからだ。
ピット夫妻の購入理由を読んで呆れてしまう。
The Hollywood power couple intend to use the reclaimed piece of land to showcase environmental issues and encourage people to live a greener life(the Emirates Today newspaper)
環境問題をアピールすることと、環境に優しい生活を奨励するためだというのだから。一瞬、皮肉をまじえた虚無的な環境保護運動なのかと思えてしまう。
けれど、多分、本気なのだろう。そういうもんだろう。
ほかにも「環境保護派」で知られるリチャード・ブランソン・ヴァージンアトランティック航空会長も買ったそうだ。世の中には散財のためだけに環境問題を利用する人たちが確実にいる。このままだと、アル・ゴアさんだって買うかもしれないし、買っても不思議じゃなさげだから世の中本当に怖い。
大体、暑いときは気温摂氏50度、湿度100%にもなる場所でいったい何がリゾートなのだろう。ブラッド・ピットは映画「Babel」で主演したが、この人工島こそ現代のバブルが生んだ海上のバベルであることは確定的だ。世界ではまことに変なことが時々起きる。
あと50センチ海面上昇すれば、これらは海上遺跡になる。堤防を築かなければならなくなる頃には、マネーもなくなっているだろうから放置されるだろう。膨大なオイルマネーが海に投げ入れられ、廃墟になる。まことにゴージャスな浪費だ。
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