衛星破壊は高高度で行われたようだ

スパイ衛星をミサイルで撃墜、有毒燃料タンクを破壊か(CNN) 制御不可能となり、地球に落下、衝突する恐れがあった米軍事用スパイ衛星を同日の東部時間午後10時半(日本時間21日午後12時半)ごろ、海上配備型迎撃ミサイルSM3で約247キロ上空で撃墜したと発表した。
衛星が大気圏に突入寸前の軌道で撃墜に成功したとしている。

Earth's atmosphereによると、大気圏とは実質上空100キロあたりで、実際に大気圏突入というのは高度120キロくらいだ。247キロ上空じゃ、「大気圏に突入寸前」とは言えないのじゃないか。いっぱい衛星回っているところだろう。
爆破したからといって、秒速7.5キロで周回している衛星が速度落とすわけではないからデブリ(破片)だって、基本速度は変わらないはず。ミサイルは後方から待ち構える形で衝突したようだからなおさらな気がする。デブリのほとんどは慣性速度と爆発の衝撃の合力で拡散するが、ビデオで見たように文字通り四散するわけじゃなく、ほとんど進路を変えずに飛び続けるようだ。(参考)無限大円錐状に拡散するようだ。衛星の場合、精確には撃墜じゃなくて撃破だろう。
ということは、かなりのデブリがまだ軌道上で周回しているんだろう。ほとんどは遠心力と引力のバランス失っているので、時間が経てば、最終的に大気圏に突入するんだろうが。少しぐらいは加速して地球の重力圏を脱して外宇宙に逝っちゃうのだろうけど。
ところで、ヒドラジンは爆破しようが爆破しまいが、大気圏に突入した途端、自爆すると思うのだけれど。タンクなんてどう考えても熱されて壊れた途端に爆発だろう。
結局、メインはミサイル迎撃実験だったんだろう。デブリを確実に大気圏で燃やすには高度がもっと低い120キロ上空あたりで撃破すればいいと思うけれど、まだそこまで微妙な高度で撃ち落せるほどには技術的な問題がまだ解決していないということだろうか。人工衛星は大気圏突入前は高度が低いほど速度を増すので撃墜が難しそうだ。中国の衛星破壊実験は高度850キロだから、それでもお話にならないくらい低いわけだけれど。
アメリカの軍事レベルからすればこの程度の高高度でOKということか。
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