中華帝国の崩壊

北京五輪観戦チケット、購入受付始まる(日経) 21日までネットで申し込みを受け付け、その後抽選する。
その途端に外国人旅行受け入れ停止、数百人拘束 四川省の死者は15人に チベット騒乱 (産経)となると、北京五輪が第2のモスクワ五輪になるのかなとは思う。
別にボイコット問題に発展するか否かは問わず、かなり無理した北京五輪開催が中華帝国崩壊に結びつかないか。
ソビエト連邦は1980年にモスクワ五輪を開催し、アメリカなどのボイコットを食らった後、5年後にゴルバチョフペレストロイカが始まり、11年後に崩壊した。
当時のソ連と日の出の勢いで経済成長する今の中国では違いが有り過ぎるという向きもあるかもしれないが、1970年代のソ連も軍事的にアメリカと対等に近付き、米ソデタントの時代だった。79年のソ連アフガン侵攻とともにデタントは終わる。
考え方を変えれば、中国の経済成長が国内的に格差を生じさせ内部に「アフガン」を抱えてしまったことになる。国内的アフガンが長期戦になれば、やがて中国も1980年代のソ連の轍を踏みかねない。表が綺麗になっても、バランスが崩れば、全体が崩壊しかねない。10年後、中国共産党が支配する「中華帝国」は存在しているのだろうか。
思い出すのは1980年に出版された小室直樹氏の「ソビエト帝国の崩壊」だ。小室氏は1982年に「資本主義中国の挑戦―孔子と近代経済学の大ゲンカ」、1989年に「ソビエト帝国の崩壊」の二匹目のドジョウ的な「中国共産党帝国の崩壊―呪われた五千年の末路」をものしているが、ハズレたのか、1996年には「中国原論」で、もう一度中国の歴史をおさらいして崩壊しなかった理由を探っている。今度こそ「中華帝国の崩壊」を書く時が来るのだろうか。
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