お互いwin-winなおめでたい違憲判決

「空自イラク派遣は憲法9条に違反」名古屋高裁判断(朝日) 青山邦夫裁判長は、航空自衛隊が行っている現在のイラクでの活動について「憲法9条1項に違反する活動を含んでいる」との判断を示した。首都バグダッドは「戦闘地域」に該当すると認定。多国籍軍の空輸は武力行使を禁じた同法と憲法に違反すると結論づけた。原告が求めた派遣差し止めと慰謝料支払いについては原告敗訴の一審・名古屋地裁判決を支持し、控訴をいずれも棄却した。全国各地で起こされたイラク派遣をめぐる訴訟は、一部は最高裁決定もすでに出ているが、違憲判断が示されたのは初めて。このため、「敗訴」したものの、原告側は上告しない方針を表明している。
いつもながら、なんかもう、馴れ合いの労使交渉を見せられているようで。
なのに、派遣差し止めを棄却した理由は「原告らが現実的な戦争の被害にさらされてはおらず、生命や自由が侵害されているとまでは言えない」と、例によって意味不明な文言でシャンシャン。じゃあ、最初から門前払いした方がよほど分かりやすい。原告らが現実的な戦争の被害にさらされていないのは最初から分かっているのだから。
原告側が実質勝利って、春闘の妥結みたいなものだが、合憲違憲を問う裁判で御用組合風な妥協がまかり通るところにわが憲法の悲劇性がある。これじゃ憲法が救われない。
笑い事じゃない。こんな連中(原告、裁判所両方)に憲法九条が弄ばれていいんだろうか。
憲法を真正に憲法たらしめるには、はっきり「違憲」と断じ、裁判所は行政府に対し、派遣差し止め命令を行わなければならない。なんおための三権分立なのか。このような妥結判決で、憲法九条はいつまでたっても、厄介者、臭い物に蓋扱いされる。憲法改正のためにも、はっきり「違憲」と言って、自衛隊を撤収されるべきだった。その結果起きる現実が改憲へのエネルギーとなるのだが、こりゃ当分駄目だ。
改憲しないで100年安心プラン確定だ。100年改憲しなかったらギネスブックに是非申請して欲しいものだ。
ま、改憲させないことが原告側の目的なんだから本当は実質勝利というより全面勝利のはずなんだが。被告の国だって大勢に影響なしで両者痛み分けというよりも、両者win-winだろう。
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