ネクスト

next1公式サイトフィリップ・K・ディック原作、リー・タマホリ監督、ニコラス・ケイジジュリアン・ムーアジェシカ・ビールピーター・フォーク。見所は禿男さんの超脳力より、ジェシカ・ビールの悩殺力。この悩殺力が禿男さんの2分限定超脳力を無限大にさせるのだから恐るべし。
というわけで、これはSFの顔をしたラブコメディとして見た方がいい。2人に共通するのは「善意の人」ということ。一人は自分の超能力ゆえ世間から浮いてしまい、ほどほどに超能力を活かして生きる冴えない男。
next2もう一人はエコロジーに共鳴し、恵まれない先住民居住区の子供たちを世話する美貌に似合わぬ慎ましげな女性。ジェシカ・ビールは久しぶりに見るストレート系本格派美人女優だ。
善意は報われない、と繰り返されるが、その善意と善意が出会うと愛の奇跡が起きるという泣けるお話。
2分後予知能力は自分と関係すること前提だ。関係性が前提なので愛する人には敏感に反応する。核爆弾は・・・・自分に被害が及ばない限り、感知できないだろう。
それに核爆弾探知と言っても、2分だけの猶予じゃたとえ探知できてもどうにもならんだろう。どうするんだ?
とにもかくにも、超能力をフルに活かして色々なバージョンを試し、ついに口説き成功。そのコツは彼女の善意、優しさにつけこみむことだったんだが、痛い目にあっただけの甲斐はあった。
next3そしてやることやって寝た。
しかし、甲斐もなく、核発見直前にミスを犯し、ジ・エンド。何のミスかと思ったら、多分、「その時」は彼女に予知能力を集中していたから核どころじゃなかったんだろう。あの地層のゆがみを見て「何か変だ。しまった!」とつぶやいたのはそこが彼女と関係する先住民居住区だったからだろう。
でも、どんでん返しが用意されていた。
きっと、夢の中では超能力が
2分+2分+2分+・・・・・
と無限大に延ばせるということだろうか。夢の中で2分後の自分を夢見てさらにその自分が2分後を、という風に。現実バージョンではコピーワンスなのに夢の中では2分後のコピペ自由。しかも、すぐ傍には彼女が寝ているという最高の超能力発揮シチュエーション。夢を見続けている限り・・・。
「その時」に夢から覚めて振り出しに戻るわけだが、覚めた後、どうやって核を探知するのか、もう夢を見られそうにないし、夢で見たことが本当かどうかも分からない。それに今度はモーテルに残した彼女に集中するわけにもいかない。愛する女性を銃後に置いて今度こそは待ったなしの出陣、武運長久を祈る。
しかし、彼はきっと見つけられる。先住民居住区はもはや彼の最大の関係性のある場所なのだから。よく考えれば、かなりの泣かせ所だ。
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