「実態を反映していない」の実態は「自分の思い込みを反映していない」

年収1億円の人が1人、年収10万円の人間が99人いた場合、その百人の平均年収は単純計算すると1億円と出ます(本当は違うけど)。でもこれは実態を反映していない数値ですよね。(大石英司の代替空港:ベキ分布)
正しい単純計算の解、約110万円なら「実態」を正しく反映しているのだけれど。ちなみになぜわざと間違った計算結果にしているか意味不明だけれど。
実態を反映していない」という言い回し、よく見かけるけれど、実はそう言っている当人が「実態」とは何かということをポワーンとしか考えてない場合がほとんどのような気がする。
大石氏のいう「実態」とは100人のうち99人が年収10万円なのだから、「実態は平均年収10万円であるべきだ」という「実感」からかけ離れているぐらいのものだろうか。
けれど、「実態」とは文字通り「現実の状態」なのだから、そんな「実態」、現実には実態を反映していない
「単純平均約110万円」は「単純平均」という定義に基づいて立派に実態を反映している。実態は「年収1億円の人が1人、年収10万円の人間が99人」なのだから、それを単純平均は正直真面目にrepresentとしただけなのだ。
それを「実態は平均年収10万円」なんて嘘ついてはいかんのだ。こんな真面目に正直に表現しているのに何でこんな誹謗中傷受けなければならんのだろう。これは「単純平均」の立場からすれば迷惑千万な話だ。「あんたに言われたくないよ」と言いたくもなるだろう。
そんなに気に入らないなら、ベキ分布だとか言う前に、中学の数学で習ったメディアンでも持ち出せよ。ちゃんと「10万円」になるから。でも、これだってメディアンという定義に基づいた「実態」であって、1人年収1億円の人がいることを無視しているので「実態を反映していない」のだよ。
結局、「実態を反映していない」という言い回しは、「自分の思い込みを反映していない」とイコールだろう。「思い込み」はベキ分布に直しても反映してくれないと思う。
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