「日本のネットはゴミの山」by竹中平蔵大臣元秘書官

DIAMONDonline:岸博幸のクリエイティブ国富論:「かんぽの宿」騒動で分かった! 賛否両論なき日本のネットはゴミの山 皆さんもグーグルやヤフーで“かんぽの宿”を検索してみてください。検索結果の最初の数ページを開いてみると、驚くまでに同じような内容、具体的にはオリックス政商論、小泉—竹中—宮内陰謀論日本郵政不正論のオンパレードです。それも、評論家と称する一部の人たちの意見の引用と礼賛ばかりが目につきます。(2ページ)
というわけで、ご指示通り“かんぽの宿”をグーグルでブログ検索した。
そのトップを現時点で目下飾っているのは植草一秀の『知られざる真実』「かんぽの宿」疑惑解明に慌てふためく小泉元首相だった。けれどねえ、植草氏のサイトに限れば、「評論家と称する一部の人たちの意見の引用と礼賛ばかりが目につきます」というのは誤っている。もし植草氏が「評論家と称する一部の人たち」の1人としたら、中身を読めば分かるように、植草氏の方があまたのブロガーからリンク、引用して情報を集めておられ、「一部の人たちの意見の引用と礼賛」というのは真逆に間違っている。
恐らく、岸氏自身、検索サイトの見出しだけ見て中身まで読まずに評論家を自称しているのだろう。安直なのはどちらだろうか。
ちなみにこの方、執筆者プロフィール欄で分かるように元通産官僚で竹中平蔵大臣の秘書官としてずっと腰巾着していた人。竹中氏が政界を去った後は、エイベックス天下りして取締役を務めている。というわけでかんぽの宿に関する主張も竹中氏のコピーにすぎない。「一部の人たちの意見の引用と礼賛」をしているのは、何を隠そう、岸氏自身だということが分かる。天に唾するとはこのことだろう。
それにしても、ひどい文章で「民主主義が貫徹されるためには、どんな事象についても賛否両論が健全に展開されるべきです」などと書いているが、グーグルにしてもヤフーにしてもアクセスが多い順に機械的に表示されているだけで民主主義とは何の関係もない。賛否両論なんてそれが賛否両論に値すれば、正直に検索サイトに反映されるものだ。そんなに癪に障るのなら検索サイト運営会社にでも文句言えばいい。却下されるだろうが。こんな人がネット・ジャーナリズムを語るとは片腹痛い。ネットにゴミを垂れ流しているのは岸氏自身であるという自覚はないようだ。
ところでこのネタ、山崎元さんのところで盛り上がっているようだ。山崎さん自身、これまであまり関心なかったそうで、目新しい論考はなかったが、岸博幸氏ってノラル・ハザードの意味すら知らないようだ。モラル・ハザードとは、使用者と被用者の関係などにおいて、情報の非対称性により使用者の行動について被用者が知りえない情報があることから、使用者の行動に歪みが生じ効率的な資源配分が妨げられる現象ということだが、情報の非対称性を利用したのは日本郵政側だろう。
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