時価総額で昨年末を下回ってしまった日本株

昨年末の東証1部の日経平均8859円、時価総額約279兆円。20日日経平均は9497円、時価総額278兆円。日経平均ではまだ7.2%上回っているのに、時価総額では逆に1兆円減っているではないか。この1か月、株式市場の動きは本当に奇妙だ。ドルベースでも昨年末は1ドル90円だったので、今の1ドル=89円とほぼ同じ水準なので、文字通り時価総額ベースでは昨年末に戻ってしまったことになる。
ニューヨーク・ダウとの比較では、この1か月完全に逆相関状態。NT倍率も異常に高くなっている。まあ、時価総額の大きい銀行株が増資だの返済猶予法だの、日航破綻危機などで低迷しているのが一因ではあるのだけれど、それにしても日経平均ばかりが辛うじて持ちこたえていて見た目大して下がっていない印象があるけれど、実体はもっと下がっていることが分かる。1年かけて行って来いなのだ。
日経平均はドル・ベースでは先進国で一番回復している」だったのはつい8月28日のこと。思い起こせば、そこをピークに一気に日本売りが始まったことになる。その時あったのは衆議院総選挙だったのだけれど、民主党大勝のご祝儀相場の後は下がりっぱなし。まあ、民主党政権になってから銀行に逆風が吹いたのだから平仄は合っているといえば合っている。鳩山イニシアチブをぶち上げたのはいいのだけれど、環境関連銘柄も今や総崩れ。要するに何もかもが逆風なのだ。けれど、こんな異常な相場はそろそろ終わりな気がする。
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