アメリカ議会って田舎議会なのか

CNNより。

In testimony on Tuesday, Rhonda Smith, of Sevierville, Tenn., described to lawmakers how her Toyota-made Lexus suddenly zoomed to 100 miles per hour in 2006 as she tried to get it to stop -- shifting to neutral, trying to throw the car into reverse and hitting the emergency brake. Finally, her car slowed enough that she was able to pull it off the road onto the median and turn off the engine.
Fighting back tears, Mrs. Smith told the panel "I prayed to God to help me."
"After six miles, God intervened" and slowed the car, she said, adding that it took a long time for Toyota to respond to her complaints.
テネシー州のロンダ・スミスさんは、トヨタのレクサスは突然急加速して時速100マイルに達し、停止させようと、ニュートラルやバックにギアチェンジし、緊急ブレーキをかけたりした。やっと車は減速し、彼女は車を中央分離帯に寄せてエンジンを切ることができた。涙を抑えながら、スミス夫人は私は神に祈り、6マイル走った後、神が介入し車を減速させた。トヨタは私の苦情に長い間応えてくれなかった。

とのこと。しかし、不思議だ。止めたのは神様のおかげ。しかも最速スピードが100マイルとキリが良過ぎる。もっとも彼女も必死だったろうからそんな正確に測ったわけじゃないからあくまで感じだろう。要するに証言と言っても、その急加速も、神による減速も、あまりに具体性に欠け、アバウト過ぎて信憑性には疑義がある。
ところが日本語に訳すと時速160キロになり、キリが悪い分、却ってリアルな印象を持ってしまう。
大体、スミス夫人はどこでこの事故に遭ったのかもよく分からない。意地悪に邪推すれば、自分がアクセルを誤って踏んで急加速し、パニックになっただけかもしれない。第一、アメリカのハイウェーなら時速160キロで飛ばしている車などざらだろう。
確かに助かったのは神の御加護かもしれないが。こんな曖昧な証言しかできない人をアメリカ議会の公聴会で証言させること自体、一種の胡散臭さを感じる。

トヨタ車などの急加速クレームについて再調査=前原国交相(ロイター)

国交相は「07─09年に申請された自動車関連の全トラブル1万5000件のうち、134件が急発進、急加速、暴走に関するもの。うちトヨタ車は34件で全体の28.3%と国内の全自動車に占めるトヨタのシェア28.7%にほぼ合う。したがってトヨタが特に他の自動車会社と比べてクレームが多く来ているとはいえない」と指摘。国交省としては、すでにトヨタ側と協力して調査済みのクレームだが「今回の件もあり(再度)精査する」と述べた。

少なくとも急加速の問題はトヨタ車に限っていないことは確かなようだ。
アメリカ議会での証言となると、何か物凄く重い印象を受けがちだが、このスミス夫人の証言を聞くと、まるで田舎の地方議会のようだ。居並ぶ議員たちの質問もあまりインテリジェンスを感じない。でも、これでも影響力は、少なくとも日本では絶大なのだから。
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