年金版「君死にたまふことなかれ」

年金支給開始年齢、引き上げ検討…与謝野氏(読売)

21日に首相官邸で開かれた政府の新成長戦略実現会議(議長・菅首相)で、与謝野経済財政相が、現在は原則65歳の公的年金の支給開始年齢の引き上げも長期的な検討課題になるとの考えを示した。

これをやったら、今でさえ年金未納者が多いのに、決定的に社会保険制度が破綻しそう。特に70歳にでも引き上げられた暁には、若い人ばかりか中高年も一斉に未納を始めるだろう。いくら高齢化時代と言っても、受給し始めた途端に死んでしまうかもしれないという納め損のリスクが飛躍的に高まる。言わば堰を切ったようにドドーンと増えるだろう。「人生90年時代」なんて都合の良いこと言われても、現実的には、平均寿命もそろそろ頭打ちしそうな今日この頃だ。仮に70歳から20年間、なけなしの年金もらっても有難いという実感はますますなくなってくる。
更に自分が70歳になるまでにもっと受給年齢が引き上げられているだろうと予測するだろうから絶望感はもっと高まるだろう。与謝野馨氏は既に72歳で脳内受給年齢に達しているからそういう実感が持てないだけだろう。要するにつべこべ言わずに70歳まで死ぬな、死ぬなら70歳で死ね、というのが現代版与謝野晶子「君死にたまふことなかれ」の意味らしい。
平均寿命が年々高くなると想定するのはバブル期、地価も株価も年々高くなるという幻想とよく似ている。平均寿命だっていずれバブルがはじける時期が来るかもしれない――と想定するのが本来の為政者の発想だろう。
となると、年金は税方式にならざるを得なくなる。ところが言い出シッペの与謝野経済財政相「社会保険方式」を主張しているらしいいので訳が分からない。
しかしまた菅直人首相も完全に操り人形のゾンビになってしまった。本人にはその自覚がないみたい。
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