植物も内部被曝するので根菜や芋も危ない

福島原発40キロ地点、飯舘村の土壌から高濃度セシウム(日刊ゲンダイ)

文部科学省は23日、東京電力福島第1原発から北西約40キロの福島県飯館村20日に採取された土の分析結果を発表した。土壌からは1キログラム当たりで16万3000ベクレルの放射性の「セシウム137」を検出。同じく放射性の「ヨウ素131」も1キログラム当たり117万ベクレルが検出された。ヨウ素131は半減期が8日間だが、セシウム137の半減期は約30年。気が遠くなるような長期間にわたって土壌に残留し続けることになる。

福島県産の葉物野菜など摂取制限、首相が指示 (読売)

福島第一原発放射能漏れ事故で、菅首相は23日、原子力災害対策特別措置法に基づき、福島県の葉物野菜と、ブロッコリーなど花蕾(からい)類について、出荷制限と食べることを控える摂取制限を指示、さらに、同県のカブ、茨城県の牛乳とパセリについて出荷制限を指示した。
厚労省は同日、出荷制限が行われている4県に隣接する宮城、山形、埼玉、千葉、新潟、長野6県に対し、放射性物質が付着しやすい葉物や牛乳などの農産物について放射性物質の検査を行うよう求めた。原発事故の影響について監視体制を強化する狙いだ。
 福島県産のすべての葉物野菜について出荷制限と摂取制限が一律に指示されたのは、同県産の複数の葉物野菜で規制値を超える放射性物質が検出されたためで、23日午前に記者会見した枝野官房長官は、「全体的に同じような状況であることが想定される」と説明した。
 カブも規制値を超える放射性物質が検出されたが、1検体分の検査結果しかなく、データが少ないため、摂取制限を見送った。

暫定基準値って何? 放射性物質の特性と食品平均摂取量で設定(産経)

野菜のうち根菜や芋、肉類や穀物ヨウ素には汚染されにくいため除外されている。

どうも、現状では野菜の外部被曝、雨や大気から面積の多い葉の表面に付着した放射性物質のみに注目にしているようだ。けれど、植物だって内部被曝する。
植物によるセシウムの取り込み

セシウムは植物にとっては必要の無い元素ですし、土壌中には極微量しか存在しないので、植物中には非常に少量しか存在しません。しかし、セシウムはその化学的性質がカリウムに似ているため、土壌中に少しでも存在すると、カリウムと間違って植物が吸収してしまいます。
この性質をうまく利用して、土壌中に存在する放射性セシウムを吸収させ、環境浄化に使う技術の開発が行われています。

というくらいだから、セシウムが大量に土壌に含まれれば、当然野菜も吸収する。もちろん、植物も呼吸しているから水と大気両方から内部に取り込んでいる可能性がある。野菜類の内部に放射性物質が入れば水洗いすれば取れるというような安易な解説は無効になる。
短期的には葉物野菜重点対策で仕方ないかもしれないが、中長期的には根菜や芋類、穀類も危ないということになる。特にカリウムの塊のような果物や果菜はセシウムを間違えて吸収しそうでやばいかも。というか農作物全部が要注意だ。今後は根菜や芋類、穀類などもしっかり検査すべきなのじゃないか。
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