放射能より怖い熱中症死亡リスク

現段階では、野菜や水道水に含まれる放射性物質で大騒ぎしているが、これはまだ「念のためベース」ですぐに死亡者が出るということにはならないだろうが、計画停電が夏に行われてほぼ確実に死亡者数が増えそうなのは、冷房を強制的に停止されて熱中症死亡だろう。特にヒートアイランド化する首都圏は影響が大きく放射線物質以上に今そこにある危機と見た方が良い。
ちなみに昨年の東京23区内の熱中症により死亡者数は梅雨明け後の7月17日から9月17日までで138人。(参照)
これは当然、冷房を使える状態での数なので、使えなくなったらどうなるのかは前例がないから皆目分からない。冷房がなかった時代と比較しても、その当時の人々の暑さに対する耐性(慣れ)も違うだろうし、その頃のヒートアイランドの程度だって違うだろう。確実に言えるのは、高齢者も独居者もその当時より格段に増えていること。
今のところ対策として思いつくのは、停電時間帯の細分化だろう。
計画停電、グループさらに細分化 県内「第3」が分割(朝日)

東京電力は26日から、計画停電の地域分けを、これまでの5から25のグループに細分化すると発表した。5グループそれぞれを、さらに都県ごとにA〜Eの五つのグループに分ける。グループを小さく分割することで、停電対象地域をより正確に事前に知らせることができるとしている。

夏に必要なのは、きめ細かい停電の地域分けより時間帯の細分化だろう。今は大体1回で3時間程度の停電だが、3時間だと室温はたちまち暑くなる。これだとまずいだろう。大雑把に言って1時間単位くらいに細分化できないものか。1時間くらいならまだ室内に冷気が残りもあるだろうし、我慢しなくてもよい程度で終わるだろう。
しかし、それでもリスクが残る。冷房は一度停電して止まると自分でもう一度スイッチをオンにしないと再稼働してくれない。最新のテレビだと電気が回復すれば自動的につくが、冷房はそういうシステムにはなっていないらしい。自分のエアコンで確かめたが自動でつかなかった。
そうすると、停電中に昼寝したり夜中寝ていたりしたらたとえ計画停電が1時間に細分化されても、寝たまんま停電回復に気付かずにエアコンは停止したままになる。室温が上昇し、結果熱中死してしまうリスクにさらされる。この対策はどうすればよいのやら。計画停電中は「寝るな」ということになり、特に一人暮らし高齢者には余計につい夏が訪れそうだ。
昨年8月の東京都の調査によると、
東京都23区内の梅雨明け(7月17日)後の熱中症死亡者

梅雨明け後の熱中症死亡者(96名)の状況

65歳以上の高齢者が全体の90.6%
独居者が全体の74.0%
住居内が全体の95.8%
不詳者を除くと約4割が夜間に死亡

となっている。
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