今になって「停止の可能性」?

手動停止 圧力低下を避けたか(NHK)

東京電力福島第一原子力発電所の1号機で、津波が到達する前に非常用の冷却装置が停止したのは、原子炉の急激な圧力の低下を避けようとした運転員が手動で装置を止めた可能性があるとみられています。
東京電力は、16日、3月11日に地震が発生してから津波が到達して電源を喪失するまでの福島第一原発の運転状況を示す記録を公表しました。このうち1号機では、地震で原子炉が自動停止したあと、午後2時52分に「非常用復水器」と呼ばれる冷却装置が起動しましたが、およそ10分後の午後3時ごろに停止し、津波が到達したあとの午後6時すぎまでおよそ3時間にわたって止まっていたことが明らかになりました。この原因について、東京電力は、原子炉の中の圧力が70気圧から45気圧まで急激に下がったため、運転員が原子炉の損傷を避けようとして手動で装置を停止させた可能性があるとしています。「非常用復水器」は、すべての外部電源が失われても原子炉を冷やすことができる装置でしたが、機能を十分に果たせていなかったことになります。東京電力地震が起きたあと、翌日12日の午前0時半の発表まで、1号機の「非常用復水器」は作動していると発表していました。これについて、東京電力は「停止の判断は、原子炉を損傷させないための手順書に従って行った可能性もある。非常用復水器が動いていれば、炉心の溶融までの時間を稼ぐことはできたかもしれないが、止めるまでの経緯やその措置が正しかったかは、今後、調査したうえで評価したい」と話しています。

そもそも「可能性」って、2か月もたって発表する以上、運転員に聴取したうえでのことだろうから、可能性も何も「止めた」「止めなかった」の二者択一ではっきり出て来る筈。

データによると、運転中の1号機は地震発生後、原子炉に制御棒が挿入されて緊急停止。1号機では、地震直後の11日午後2時52分、直流電源で動く緊急時冷却装置の「非常用復水器」が自動起動し、原子炉の冷却・減圧が始まった。
しかし、約10分後の午後3時頃には、復水器は一時停止。作業記録によると、その後、弁の開け閉めが行われ、稼働、停止を繰り返した。原因は不明だが、東電によると、地震直後に原子炉内の圧力が乱高下し、この現象を抑えるため、作業員が手動で停止した可能性もある。

2011年5月16日21時58分 読売新聞

地震から約15分後の午後3時ごろ手動で停止されたとみられる。圧力容器のデータの変化をみると、その後、津波到達(同3時半ごろ)までの間に、何度か起動、停止を繰り返していた可能性があるという。東電は「この作業は運転手順書に基づき、炉内が冷えすぎないよう調整したのではないか」と説明している。津波の後、手動による起動の記録がある同6時10分までの間に復水器が機能していたかどうかは不明だ。

毎日新聞 2011年5月16日 21時47分(最終更新 5月17日 1時40分)
どのメディアを読んでも「可能性」だ。運転員さんはその後、行方不明になったのだろうか。つい先日、作業員一人が病死したばかりだが、まさか。
ちなみに、報道されるまで枝野幸男官房長官も知らなかったというが、報道が正しい限り、復水器は津波でやられていなかったことになるし、運転員さんも津波に流されていないことになる。2か月もたってなんでこんなベタな憶測しなきゃいけないのかよう分からん。それに、復水器は作動して8時間は冷却できる設計になっているそうだが、仮に停止していなくてもメルトダウンを少し遅らせる程度だろう。
そもそも冷却して原子炉が損傷するって今までと真逆のこと言われても訳分からない。圧力が急激に下がったのはもっと別の理由、すなわちその時点で密閉性が失われたのと違うのか。この報道がメルトダウンした原子炉のリークを隠すためのリークである可能性はただちに排除できない。
冷却すると一体、何がどう損傷するのか解説お願いします、メディア様。それぐらいの経緯、きちんと報道してもらわんことには記事そのものが信用できない。
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